東南アジアに向かう飛行機に乗れば、蛇行した黄色い川が眼下に見えてくる。
熱帯雨林の降雨量や土壌を考えれば当然のことなので、初めて目にした時もこれはそれほどは驚かなかった。
それでも、上の写真より鮮やかな黄色い流れには少し感動したが。
しかし、黄色い海を初めて見た時は、かなりの違和感と感動を覚えた。
黄色い海と言っても、黄海のことではない。
珠江河口の海のことだ。
香港から、ホーバークラフトで1時間か1時間半くらいだっただろうか。
マカオに行くことができる。
実際には、かつてはイギリスからポルトガルに渡航することになったから、出入国管理手続きがあり3時間くらいはかかってしまった。
船が香港を出て2、30分くらいたったあたりだろうか。
あたり一面の海が白っぽくなってきたかと思ったら、やがて黄色い水に覆われた。
香港からマカオまでの航路は、海とは言え実は珠江河口であり、半分は川だ。
初めて渡った時は上流で大雨があったらしく、いつもになく海が黄色かったらしい。
頭での理解はしていても、それは異様な光景だった。
日本にいたなら、海の水が黄色いという発想はなかなかできないだろう。
また、イメージと実際に目にするのではいささか違う。
熱帯や亜熱帯、砂漠などで河口付近の海が黄色いというのは当然と言えば当然だが、初めて見る黄色い海に私は感動さえしていた