まずは、下の表を見てください。
これはアメリカ大陸やアフリカのことも知られるようになってきた17世紀以降の、世界の大きな地震を拾ったものです。
聡明な皆さんならば一目でお分かりとは存じますが、17世紀や18世紀100年分に起こった巨大地震や大きな犠牲者の出るような地震が、なんと21世紀に入ってわずか14年でその100年分近い大地震が起こっていることが分かります。
1970年代後半以降、地球は地震活動期に入ってきています。
表は以下の基準で作りました。
1;100年ごとに色分け
2;犠牲者が1万人以上か、規模が巨大であったもの
3;データはWikipediaを参照
ほんとだー!と思った人は、騙されやすい方です。
十分に注意してください。
こうした情報を鵜呑みにすると、騙されます。
いや、データにインチキがあるわけではありません。
しかしながら、次のことに留意すべきです。
1;前置きで17世紀にはアメリカ大陸やアフリカ大陸のことも知られるようになりとありますが、実は奥地などのデータは皆無に等しいのです。
20世紀になってやっと奥地の情報も入るようになりました。
つまり、地震が増えているのではなく、地震被害の情報が増えたとも考えられます。
2;植民地が当り前だった比較的最近までは、奴隷や原住民の犠牲者などは計数していないことがあった可能性があります。
ですから、犠牲者が多く出たものでも、記録上は少なくなっている可能性が高いのです。
3;日本などは、地震や台風に関しては非常に細かい記録が残っています。
しかしながら、このように記録を残す国民はあまりありませんし、つい最近まで文字の無かった地域も多く、こうした地域では伝承にしか災害は残りません。
4;機器の発達で、遠方の巨大地震なども観測できるようになったため、結果的に地震が増えて見える。
5;1970年代後半以降地震が増え活動期に入ってきたわけではありません。
計測機器が発達し、またコンピュータなども導入され始め、情報がたくさん入るようになってきただけです。
などの理由で、私がこの記事の最初に書いたことは騙しです。
はい、嘘の記事から書き始めました。
同時に私は、皆さんの自尊心みたいものをくすぐって騙されやすくなる工夫をしています。
ということで、情報の取り扱いや解説には注意しましょうという話でした。
失礼。
★追記
なお、記事の最初には、勘違いしやすい部分があります。
表に載っているデータは1701年以降です。
これは18世紀以降となります。
つまり、17世紀のデータなどここにはありません。
また、地震被害が増えて見える理由には、次のことも考えられます。
1、19世紀以降の爆発的な人口上昇
2、都市への人口集中
3、かつては不毛の地だったところへの居住 など
です。