吉田調書の中で、感情や現場の様子が分かる場面を掲載しています。
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★当時の録画を見ながら
4ページ
(質問者)
ろ過タンクではなく、防火水槽。
(吉田所長)
はい。
(質問者)
それがもう2~3l(筆者注;リットル)分しかないと。水がないんだったら、もう海水入れるしかないだろうというようなところになったんですね。
4~5ページ
≪録画部分≫
「はい、吉田です」
「首相官邸から電話かかってるんで、電話転送しますんで」
「はい。どこに」
「吉田さんのピッチに」
……
≪録画を見て≫
(吉田所長)
ばかな質問だね、これは本当に。技術わかっていない、このばかが。
(質問者)
この破るというのは可能なんですか。
(吉田所長)
できませんよ。こんなの、外から。
ばかじゃないか。
5ページ
≪録画部分≫
「官邸から、海水を使うという判断をするのは早過ぎるんではないかというコメントが来ました。海水を使うということは、もう廃炉にするというようなことにつながるだろうと、こういう話で、極力、ろ過水なり真水を使うことを考えてくれと」
8ページ
菅さんはどっちかというと質問です。
水素爆発はどういうメカニズムで起こるんだということとか、それは水蒸気爆発と違うのかとかいうような御質問をなさっていたのが1点ですね。
(筆者注;この人、本当に東工大理学部?しかも、専門が応用物理?!さらに、こんな話を訊くためにろくに寝ていない所長に電話する?やはり、感覚がおかしい。あの状況で現場トップにこんな電話をする者は、明らかに吉の外、つまり吉外である。私はそう思った)
24ページ
(質問者)
経産大臣が、海江田大臣が、実施命令を6時台に出しているんで、向こうからすると、もうすぐにでもするんではないかと。現場の状況を知らないですからね。そうなると、ちょうど菅さんが来られるのとかぶってくる可能性があるんで、そうすると、副大臣としては、その辺の調整をしなければいけないのではないかというので、ベントの時期を若干遅らせるなり何なりという発言になるわけですね。
(吉田所長)
はい。
(質問者)
ただ、そのころ、とてもそういう状況にないので、特に影響はないと。
(吉田所長)
記憶にも残ってない。
(筆者注;このあたりの細かい流れと、官邸トップのご本人が何度もブログで訴えていることに、極めて重大な矛盾、または嘘がある。ご本人は、住民避難指示をするために、どうしても必要な行為だったと主張している。水素爆発と水蒸気爆発の違いさえ分からない人間に、現場の状況が実質2、30分で分かりますかなあ。いやいや、だいたい、なぜ水素が発生したのかという、原発の基礎の基礎でさえ理解していなかったのではないかな?原発素人の私でさえ、少しあとに気付き記事にしている。基礎の基礎が分からない人間に、何が分かるのやら。行くこと自体、相手の邪魔になるという発想さえできない。私はカイワレ同様ほぼ100%、単なる思いつき、パフォーマンスだと思っている。原発緊急事態宣言を海江田氏が求めたとき、自分は何をしていたのか?明確な説明が必要だろう。また、これは不可能な希望だが、海江田氏、細野氏が、その時のトップに対してどう感じていたか。これも、本当なら知りたい。まあ、無理だから、調書の行間を読むしかないが)
47ページ
≪録画を見て≫
(質問者)
最初、電話のときというのは、いきなり班目さんが電話をしてくるんですか。
(吉田所長)
このときは何かびっくりしていて、いきなり電話に出た、班目も、名乗らないんだよ、あのオヤジはですね。声から、何かぱーっと言っているわけですよ、喚き散らしてですね。
(質問者)
班目さんがですか。
(吉田所長)
班目が。
(質問者)
あの人、そういう人なんですか。
(吉田所長)
もうパニクっている。
(筆者注;斑目さんに関しては、マスコミが伝えない唖然とする映像がYouTubeにあった。今もあるどうかは知らない)
50ページ
(筆者注;いよいよ有効な冷却ができなくなり、メルトダウンが見えてきた時)
……完全に燃料露出しているにもかかわらず、減圧もできない、水も入らないという状態が来ましたので、私は本当にここだけは一番思い出したくないところです。
ここで何回目かに死んだなと、ここで本当に死んだと思ったんです。
(筆者注;私は原発は素人だ。が、この気持ちは少し分かる。吉田所長やそこで働く素晴らしい作業員の働きと、何らかの偶然がもたらした事象があったからこそ、福島も日本も、まだ生きていられる。確かに悲惨な結果はまだまだ続いている。しかしながら、これだけですんだのは(福島付近の方々には失礼な表現でしょうが、あえて言わせてください)、彼らのとんでもない努力があったからこそなのだ。それに対して人間とは思えない、バカな、卑劣な、本来なら現場ひとりひとりに謝るべき誤報を出した朝日新聞の罪は、極めて重大だ。常に朝日新聞が訴えている人権侵害やらが甚だしい。原発ではないが、かつて現場に長いこといた人間としては、吉田所長が呪いたくなる気持ちが、痛いほど分かる。)