【西大后】その2 人豚(じんてい) | しま爺の平成夜話+野草生活日記

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西大后の残虐性を伝える話に、恋敵あるいは宮廷内のライバルであった麗妃を人豚(じんてい)にしたというものがあります。
さて、ではその人豚とは何なのでしょうか。
これについては、やはり中華人民共和国や日本では中国三大悪女の一人とされている、劉邦の妻・呂后のところに詳しく、主に陳舜臣の十八史略作品を参考に説明していきます。


★人豚(じんてい)の作り方

①両手を切断する。
②手の傷がふさがったなら、死なない程度に順番に両足を切断する。
③両目をくりぬく。
④耳の穴を熱棒などで焼く。あるいは、蝋などでふさぐ。
⑤舌が動かなくなる薬、または喉を焼く薬を飲ませる。
⑥便所の中に住ませる。

※便所に住ませるということは、豚と同じ場所に住むということだ。

今でもそうかも知らないが、あちらでは人糞は豚の餌です。



こうしたいじめが、事実かどうかは知りません。
しかし、あちらの書物には、およそ日本では考えられないような刑や殺し方、あるいは死体や墓に対する辱しめの方法があり、目を覆いたくなるものもあります。

さて、西大后が麗妃にこれを行ったという話が事実のようになっていたりしますが、どうもこれはフィクションのようですね。
麗妃は、上述のような虐待にもあわず、また珍しく毒殺されることもなく、静かな余生を送ったようです。
ただ、西大后は漢人にとっては蛮族の妃。
清国が、いかに野蛮な国であったかを広めるための捏造をしなければならなかったのでしょう。
確かに権力欲は強かったようで、自分に反対するものは、たとえ皇帝や妃でも暗殺を暗示する事件は多かったようです。


しかし、麗妃の話は作り話であり、このあたりは現在もごく一部に信仰者がいる『南京大虐殺』小説に似ています。
ただ、南京大虐殺に関しては、足し算引き算ができさえできれば、すぐに捏造だと分かります。
ところが、複数の元首相経験者などが熱心な信徒ですから、根強い信仰者は確かに存在するのも事実です。


さて、次回も西大后にまつわる話に触れたいのですが、少し間があくかも知れません。


ねつ造歴史の中では、西大后に人豚とされてしまったとされる麗妃を描いた映画の一部。

麗妃は美人で、西大后のライバルであったという設定。

私も勘違いしていたが、これは漢人の作った小説のようである。


一部報道にあるが、現在中華人民共和国で起こっている内紛または粛清という名前の高官の失脚劇場にも、複数の美人が絡んでいる。
表現は下品だが、あちらにはまだ穴兄弟という関係が残っている可能性が高い。

つまり、女性は一部品との感覚は根強く残っていると感じている。


時と場所によっては、煙草を吸いあうこと、酒で酩酊すること、飯をおごること、穴兄弟になること。

こうしたことが、たいへん重要視される場合があるかもしれない。
一方で、人前で怒ること、間違いなどを指摘すること、貸したものを返してもらうこと、お土産を断ること。

こうしたことが、致命的な問題となる場合もあるかもしれない。




   このシリーズは、とりあえず一旦中休み。



★蛇足

本当かどうかは怪しいのですが、深圳で西大后の子孫だか親類だとか自称するお姉さんに会ったことがあります。飲み屋ですけどね。