日中関係改善が必要だとか、日韓関係修復が必須とかいう話がある。
まずは、日中関係とやらについて考えてみよう。
その前に、日中の中とは何かを定義しよう。この記事で使う、日中の中とは、
①中華人民共和国のことである。
②中華民国のことではない。
ということが、大前提だ。
また、中華人民共和国については、次のように定義する。
①1949年に生まれた、戦後の国である。戦前にあった国々とは、文化的に繋がらない。
②政府の上に中国共産党がある、1党支配の国である。
③国としての軍はないが、中国共産党軍はある。
④10ヵ国程度に進攻または領土問題があるが、中国にとっては、あくまでも自国であるから問題がない。
さらに、現在の日本における中国の問題を挙げてみよう。
①日本では、中国の歴史を教えることはタブーである。
②したがって、若者のみならず老人でさえ、新しく生まれた国の歴史を知らない。
③特に、大躍進政策に関して義務教育で話されることは、皆無に近い。
④大躍進政策については、日本発行の書籍には改竄歴史を載せているものさえある。
⑤文化大革命についても、大躍進政策ほどではないが、一行記事で教育され内容には触れない場合が多いと思われる。
⑥中華人民共和国が中華民国を大陸から追い出した歴史は、知らない人もいる。
⑦中華人民共和国が、中華民国の持っていた国連安全保障委員会常任理事国の座を、核爆弾の力で強奪してしまい、まるで建国以来常任理事国であるような誤解を生んでいると感じる。
このため、以下のような誤解を生じる。
①中華人民共和国は、隋や唐などと同じ国の流れと勘違いしてしまう。
②ひどい場合には、元や清までも中国になってしまう。
③このため、中国の歴史3000年だの5000年だのという、全くもってとんちんかんな話が出てきてしまう。
④第2次世界大戦で、中華人民共和国と日本が戦ったという考えをしてしまう、スーパーウルトラ無知識人までいそうである。
日中関係改善とかいう前に、まずはこうした基本事項を知らなければ話になるまい。
水と油なら、まだ似ている。
しかし、水と石炭をどうやって比べるの?