日本人の誕生 その15 DNAから分かった従来説の誤り(縄文人と弥生人) | しま爺の平成夜話+野草生活日記

しま爺の平成夜話+野草生活日記

世間を少しばかり斜めから見てしまうしま爺さんの短編小説や随筆集などなど
★写真をクリックすると、解像度アップした画像になります。

私はこのシリーズの最初の方で、日本列島にはまずモンゴル系の北方民族がやってきて、のちにポリネシアなど南方系モンゴロイドがまざり縄文人となり、さらに華南あたりから琉球列島などを北上した民族が弥生人だろうことを匂わせてきました。


が!

最新の科学により、これらは否定され、考えを改める必要があります。
さらに弥生人というものは、実はいなかった可能性が出てきました。

私が学生時代は、弥生人が稲作を大陸から持ち込んだと教えられました。
その代表が登呂遺跡だなどとも学んだことがあります。 この稲作弥生人伝達は間違いと知っていましたが、弥生人時代の考え方を大きくは変えていませんでした。
ところが、縄文人がいたところに大陸系弥生人が襲来し、縄文人を侵食していったという説は、大きく見直しが必要なようです。

繰り返しますが、ハプログループD2という遺伝子を持つ民族は、世界中で日本人しかいません。

また、かつては弥生人の侵入により、縄文人は北の北海道と南の沖縄に追いやられたという説が有力でした。私自身昨日までは、そう考えていました。


しかしながら、DNAから見ると、この説は誤りであることが分かってきました。

科学の発達により、従来歴史学で教えられている間違いが次々に明らかになってきています。

まだ私自身そうした書物を手に取り読み始めたばかり。具体的な問題点は、明日か明後日にまとめたいと思います。


その前に、アフリカから出て世界中に広がった人類の3つのルートについて、もう一度おさらい、または追加します。

これら移動は、

①Y染色体
②ミトコンドリアDNA
③成人T細胞白血球ウィルス
④ピロリ菌

などから推定したものであり、おそらく大きく外れることはないと思われるものです。



2014040213360002.jpg
(スミレか?)

ざっとまとめると以下のようです。

A.約6万~6万5千年前。
アフリカからユーラシア大陸南部(現在の、アラビア半島南部・イエメンあたりと思われる)へ移動した。


B.①その後、約6万~4万年の間に南ルートの移動があった。
②約4万5千年くらい前に、北ルートの移動があった。
③さらに遅れて、約4万年くらい前に西ルートの移動があった。



C.各ルートの、主な移動地(現在の地名)は以下のとおり。
①南ルート
北アフリカ→南アラビア→イラン→インド→インドシナ→ニューギニア→オーストラリアなど

②北ルート
北アフリカ→南アラビア→イラン→中央アジア経由バイカルならびにモンゴル高原
以下、多岐に移動
・華南、フィリピン及びインドシナ経由でオセアニアへ
・中国西部を経てチベットへ
・インドシナからマダガスカルへ
・モンゴル高原から朝鮮半島を経て日本へ
・バイカルから樺太を経て日本へ
・モンゴル高原から中央アジアを経由して東インドへ
・バイカルから北シベリアへ
・バイカルから西シベリア経由北欧へ
・バイカルからスタノボイ経由カムチャッカ方面、さらに北米、南米へ


③西ルート
北アフリカ→南アラビア→イラン→イラク
以下、下記のように分岐
・カフカスを越えて北欧へ
・トルコを経て南欧へ
・パレスチナを経て北アフリカ地中海沿岸へ



この結果、私が2日前まで考えていた、言語からみてポリネシア人が日本人の骨だ、という考え方は否定されてしまいました。



さて、では次に、かつて義務教育で学んだ縄文人や弥生人について、最近分かってきた問題点を見ていきますか。


その前に、一休み。

2014040415580000.jpg

(黒っぽいツバキ・名称不詳)



32-1.jpg
日本人独自のY染色体D2系統を持つ、有名人。
(評論家・竹村健一氏)





2014040419330001.jpg
拡大すると、多少分りやすいかもしれません。

紫……南ルート 6万~4万年前
白……北ルート 4万5千年前
緑……西ルート 4万年前

日本人は北ルート(樺太ならび朝鮮半島からの移動)が主。しかし、全ルートの人類の混血であり、これは日本のみであった!。

★誤り
最近見直しがあり、日本人はすべて北ルートらしい。調べます。


また、現在のモンゴルや朝鮮半島に住む民族とはDNAで大きな変化がある。
日本人に一番近いのは、チベット民族。

また、日本人固有のDNAがあり、その特徴をもつ外国人の比率はほとんど0%。
韓国で、0.001%程度。





参考文献

勉誠出版
崎谷満(京大医学博士)著
『新日本人の起源』神話からDNA科学へ
ISBN978-4-585-05421-4