先に論じました、虚数実数変移宇宙誕生説に関しまして、宇宙酷際垢出meより以下の異議がありましたので、ここで追加説明させていただきます。
【異議内容】
虚数実数変移時のエネルギーは理論上無限大になるにも拘わらず、本文において10の40乗ergの整数倍とする推論は矛盾している。
【異議に対する補足説明】
確かに、虚数接合により生じた負とのバランスのために発生した実数は、無限大となる。
しかしながら、虚数実数変移時にそのエネルギーの大半が消費されるため、実数界、すなわち我々の宇宙にもたらされるエネルギーは、有限値となるのである。
より正確には、一種のフィルターを通して実数界に出てきたものだけが、宇宙生成のエネルギーとなる。
さらに正確には、このエネルギーという表現も正しくはないが、これはインフレーション前の状態を考えればご理解いただけるであろう。
この時はまだ重力さえ生まれておらず、光や素粒子、ましてや我々の知るエネルギーという感覚ではとらえられない世界があったからだ。
だからこのエネルギーという言葉は、一種の比喩であると理解してほしい。
ただし、このエネルギーのようなものを、現在の我々の知っている物理学で表せば、n*10~40という形で表現できるということである。
なお、私たちの宇宙を形つくるすべてを
n*(10~40)で表現することができる。
また、虚数実数変移における我々宇宙へのこうしたエネルギーの染み出しが、有限値を示すことは、喩えは適当ではないが、凝固熱や融解熱が一定であること、あるいは原子における遷移エネルギーが一定であることなどと似た現象ととらえれば、我々人類には理解しやすい。
あるいは、水面に木の葉が落ちた時を考えれば、理解しやすい。
水面という2次元にとっては、木の葉という3次元構造物を理解することはできない。
しかしながら、水面に木の葉が落ちた瞬間に、自分が変化したのを理解することはできる。
が、どんなに頑張っても木の葉の構造を理解することは無理である。
2次元の水面にとり、3次元の木の葉は無限大のものである。しかし、水面に及ぼす影響は有限である。
2次元である水面にとっては、木の葉はあくまでも2次元の中でしかとらえられない。
これは我々の宇宙に4次元の何かが現れたとしても、我々の宇宙に住むものには3次元でしかとらえられないことに等しい。
ここでいう4次元とは、あやしい宗教などが使う4次元という意味ではなく、純粋に物理学的な4次元を表す。つまり、精神世界とか、次の世界とかいった類いのものとは全く異なる。
我々の宇宙が誕生するということは、上記の考えで言えば、水面に木の葉が落ちた時と同じである。
水面に突如、得体の知れないものが現れ、刻々と姿を変えていく。
この現象を1次元上の段階で考えれば、我々の宇宙誕生の仕組みは、実に単純なことなのである。
おわり