我々には想像を絶する金額だが、サムスンの今までの儲けから考えたなら、おそらく安いものだろう。
とにかく、1、2時間のテレビ放送にうん十億円を出せるところだし、下手に和解するよりはるかに安くすんだに違いない。
問題は、1000億円にも満たぬはした金ではない。
これは、訴訟、さらに賠償の始まりでしかないということだ。
つまり、まだ蟻の一穴である。
しかしながら、新型機種で見込んでいた売上、利益に影がさした。
さらに国全体で考えると、この賠償とは桁違いの賠償や支払いが待っている。
中東の原発。
東南アジアの鉄鋼所。
日本から買っている石油。
ウクライナの電車
親分に見放され、世界中から敬遠されている輸送。
実質破綻している可能性の高い、ピョンチャン施設。 また、未完成設備の建設。
重大な危機にある、国内原発と廃棄物、汚染。
予備発電所の施設。
F1レース場跡の対応。
軍艦類の補修。
戦車類の整備。
新型軍機購入費用捻出。
鉄道労組対策。
韓国軍慰安婦対応。
ベトナムへの補償。
北朝鮮に設けた工業団地問題。
米軍引き揚げ対策。
ドイツとの特許問題。
ロシアへの詫び外交。
イスラエルへの詫び外交。
思いついた主なものだけでもこれだけある。
しかもこれには、日本で問題を起こしていながら、知らんぷりしている和歌山沖油流出事故など、対日本に対する詫びは入っていない。
おそらく、日本も最初からあてにしていない。
対馬沖の事故を見れば、それは明らかだからだ。
しかし、泥棒した国宝は返して欲しい。
こうした難題が山積みだから、明日の慰霊祭にも参加し、少しでも日本の懐を緩ませたいのだろうか。
この考えは非常にひねているが、過去を見るとけしてひどく間違っているとは思われない。
だいたい、あの津波の後【祝】なる垂れ幕をし、国もそれを止めないところである。
また、日韓併合を自分から依頼しておきながら、今になって侵略だとかいうところである。
日本人同士のように、とても素直には受け取れないのだ。
米軍だって、出て行け出て行けと言っていたのに、今は出ていかないでと泣きついているではないか。
また、日本では報道しない約束でもあるのかどうかは知らないが、あそこから外資系がどんどん逃げ出している。
慰安婦問題を米軍に告げ口に行ったのに、その随行員だか大使館員だかが、セクハラで逮捕されるというマンガの世界である。
まともに付き合っては、こちらがおかしくなる。
河野さんあたりは、その辺の読みが甘かった。
河野談話を見直しされると困るのは米国だろうが、お隣はもちろん、これに関わる方々の小遣いも入らなくなるかもしれない。
だから、お隣やその仕事に携わる人々は見直しには強く反対するだろう。
共通の歴史認識を言葉通り解釈したなら、両者が納得した客観的事実と思う。
が、そういう話ではない。
彼らの言う正しい歴史とは、自分のみに有利な歴史である。
それが事実だろうと捏造だろうと関係がない。
自分に有利な事柄こそ正しく、そうでないものは間違いなのである。
日本人はお人好しだ。
自分が多少泥をかぶっても、相手を思いやる心、伝統がある。
これは素晴らしい!
私はそう思う。
が、外交においては単なるバカである。
あるいは、苦情を言えばすぐに使えるATMでしかない。
また、外交に限らず、国内においても、似た集団には同様の対応が必要かもしれない。
いままで、あまりに甘えさせ過ぎた。
また、犠牲になり過ぎた。
だから、そのような可能性がある相手には、お涙ちょうだい話にも、あるいは優しげな話にも、鬼になって細心の注意を払う場合もあるに違いない。
まずは、特権を無くすべきではなかろうか。

そう思った夕方。