「ほう、おめでとうございます」
「はっ?それだけですか?何か足りないと思いません!」
「えっ?」
「あなたは当然、お祝い金を出さなくてはいけません!」
「あっ、失礼しました」
「お祝い金は、100億で我慢します。すぐに用意しなさい」
「……!?」
しばらくして
「おめでとうございます。これお祝いです。100億」
「あなたは薄情で能無しです」
「なんですか!このお祝い金は!」
「ですから、以前お話のあった100億円ですが」
「なんという鬼!いいですか。私が言ったのは100億ドルです。こんなはした金は、お祝い金とは言いません。全く極悪非道な人ですね!」
「はあ?……」
★呟き
お祝いの金額まで、自分から言うかね。しかも、当然だとばかりに。
かつ、法外な金額にも程がある。
だいたい、先日の三軒隣の火事見舞金を出す、出すとデカイ金額を言ってたが、口だけ。10年経つけどさっぱりじゃないの。
心配だなあ。
これ偽装結婚話じゃないよね。
結婚祝金詐欺。
十分あるわな。
半年前にも、自分ちの庭に作るブランコは、あんたが作るのが当然だなんて言ってたし。
しかし、どうすんのかね。
畑しかないのに、来週水泳大会やるぞと言って、みんなから募金集めてるし。
水泳って、水がなくっちゃできないのを知らないのかなあ。
