【太陽光発電】インラック政権と日本の民主党政権時代の共通性 | しま爺の平成夜話+野草生活日記

しま爺の平成夜話+野草生活日記

世間を少しばかり斜めから見てしまうしま爺さんの短編小説や随筆集などなど
★写真をクリックすると、解像度アップした画像になります。

現在タイは、ほとんど国としての機能を失っている。
その一大原因は、現首相インラックの兄であるタクシン元首相にあることは明白だ。 昨年から始まるデモあるいは国会の機能停止は、タイからタクシン勢力をなくそうというのが表向きの理由だからだ。本当の理由など知るよしもないが、とにかく現在はタイからタクシン系の経済基盤をなくす運動が展開中だ。

さて、国外逃亡中の兄タクシンに代わって首相となり、形はタイ政治を指揮している妹のインラック。

この方の進める政策と、民主党時代の政策などは、実に似ている。

例えば希にみる大洪水の際には、チャオプラヤ川(中高年の方は、メナム川で覚えさせられた)に船を浮かべ、スクリューを回して洪水が都にやってこないようにしようと考えた。
笑い話である。台風の進路を大型扇風機の力で変えようとするようなものだ。
しかし、日本の民主党政権も負けてはいなかった。
福島の原発で漏水が見つかった時には新聞紙で止めようとしたし、放射線を微生物で除去しようなどという研究(私から見たら詐欺)を信じたりするお偉方さえいたのではあるまいか。

小林一茶の句に、こんなのがある。

あの月を取ってくれろと泣く子かな

月がきれいだからほうきで取ってと、可愛い娘あたりに駄々をこねられたのである。

微生物による放射線だか、放射性物質だか、あるいは放射能だかしらないが、とにかく微生物で除染とかいう話は、小林一茶の句レベルの話だ。

それを、まことしやかに流すマスコミにも呆れるが。


さて、タイでは先日までは、黄組(バンコク中心の国王寄り)と赤組(東北農村中心のタクシン寄り)というのがおおまかなくくりであった。

が、最近、この勢力図に変化が出てきているようだ。
というのは、東北農村部を中心に手厚い保護をしていたはずが、どうもかなりのピンはね、いや泥棒に近いことをしていたらしいことが分かってきたからだ。
多少のピンはねは、当たり前の国や政治だと思われるから、農民たちも多少のことでは怒らない。
が、今回は相当ひどい。一部では米だけ納入させて、代金は払っていないようなのだ。

もともと、この米買い上げ制度には無理があり、今やタイは財政危機に陥っている。
また、長く続いてきた米輸出世界一の地位を転落し、古米が国内にだぶついている。
『一番じゃなくてもいいんじゃないですか』状態だ。
この現況を作った最大の原因は、甘そうな、しかし現実には財政破滅へと導く米の高値買い取り、安値売り政策だ。

こんなことをしたなら、金がいくらあっても足りない。


が、日本でも似たり寄ったりの政策を、民主党はマニフェストに書き実行しようとした。

例えばそれは、高速道路無料化であり、高額子ども手当て、あるいは海外にいるという確認できない養子への手当てだったりする(一部には数十人の海外の養子に金を払っていたようだ。月うん百万円)。

政権を取って絵に描いた餅がどんどんバレ、破綻していったにも拘わらず、また同じような決まりを作った。

それが太陽光発電などでできる電力の、高値買い取り制度だ。
だから、当時はあちこちで太陽光発電、太陽光発電と耳にするようになった。
また、非常にあやしい勧誘も増えた。


こうした、高値買い取り安値売りをしていたら、儲けるのは誰だろうか。

一方、国庫は確実に赤字になっていく。
それは、庶民の税金負担となっていく。
当時は、太陽光発電産業などへの参入はザルだった。
今、その歪みが表面化してきた。

太陽光発電施設を申請した案件の、大半が頓挫している。

また、この無謀な電力買い取り制度も見直しを余儀なくされている。


野党でNOしか言えない輩が政権についたからか、やはりろくなことはなかった。


現実が見えないのである。
責任感がないから、夢物語しか言えない。

問題外だろう。