これは国の誰にも信じてもらえないと思って、最初の記事では書かなかったことだ。
こんなことを言ったら、大法螺吹きとして私は病院行きになりそうだし。
だから、これは私自身へのメモのようなものだ。

日本という国は、本当に神の国かも知れない。
とにかく、種も蒔かず、また誰も手入れをしないのに、空き地には緑の草が生えてくるのだ。
これは、神のなさるわざ以外に考えられない。
さらに、井戸がないのに、蛇口というものをひねると【透明な水】が出てくる。
驚くのはそれだけではない。
なんと、その水をそのまま飲めるのだ。いや、嘘ではない。もちろん私だって初めは冗談かと思った。
が、子どもたちが公園という無料の遊び場で、蛇口をひねり噴水から出てきた水を平気で飲んでいるのを見て、初めて本当だと知り言葉を無くした。
これも、この国に神がおわす証拠だろう。
しかし、国では信じてもらえるはずがない。
しかし、最も驚いたのは警察官だ。
いや、これを書いてはいけないか?
こんなことを書いたら、捏造で国を不安にさせる反分子として、即牢獄に入れられてしまうかも知れない。
が、自分用メモとして書いておこう。
日本にはKoban と呼ばれる、警察官の常駐する館があちこちにある。
私はそこで、警察官が人をぶったり蹴飛ばしている姿を、一度も見たことがない。
ああ、書いてしまった。
多分これは、誰も信じてくれないだろう。
たまに酔っぱらいが館で暴れたり、大声を出しているのを見たことがある。
が、それでさえ鉄砲で撃たれたり、棒で叩かれたりしない。
これは本当だ。
警察官とは、怒鳴り、殴り、蹴飛ばし、反抗的な者にはズドン。
これが常識だった。
そう、日本に来るまでは。
だから、自分から警察官のいる館に行く者などいないはずだった。
ところがどうだ、この国は。
杖をついた老婆が、自ら警察官のいる館に行き、何やら話をする。
と、警察官は老婆を蹴飛ばしたり追い出したりもせず、笑顔を見せ話相手をしたりするのだ。
後で分かったが、警察官は道案内までしてくれるのだった。
我が国でそんなことをしたら、身分証明書を提示させられたあげく、あらぬ疑いをかけられる。万が一それが無くても、確実に財布は軽くなる。
この信じられぬ日本の警察官の記述は、国家反逆罪に問われるかも知れない。
壁の粘土の中に隠すことにしよう。



