再掲【抜粋】遺言と靖国神社 ★戦後教育で汚名を着せられた名宰相・名遺言 | しま爺の平成夜話+野草生活日記

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再掲載

どこぞのコメンテーターが、ヒトラーの墓と靖国神社が同じだと言ったとか。
そうかどうかは、この遺言を読みご自分の頭で判断ください。

…………………………キラキラ

以下は、ある人物の遺言を抜粋したものだ。
どなたの遺言かお分かりだろうか。
いささか長いが、ぜひとも心を白くしてから読んでいただきたい。



★★★遺言抜粋★★★


開戦の時のことを思い起こすと実に断腸の思いがある。今回の処刑は個人的には慰められるところがあるけれども、国内の自分の責任は死をもって償えるものではない。しかし国際的な犯罪としては、どこまでも無罪を主張する。力の前に屈した。自分としては、国内的な責任を負うて、満足して刑場に行く。ただ同僚に責任を及ぼしたこと、下級者にまで刑の及びたることは、実に残念である。

★一部割愛


一部あやまちを生じ、世界の誤解を受けたるは遺憾である。日本の軍に従事し、倒れた人および遺家族に対しては、実に相済まぬと思っている。

今回の判決の是非に関しては、もとより歴史の批判に待つ。もしこれが永遠の平和のためということであったら、もう少し大きな態度で事に臨まなければならぬのではないか。この裁判は、結局は政治裁判に終わった。勝者の裁判たる性質を脱却せぬ。


★一部割愛


東亜の諸民族は、今回のことを忘れて将来協力すべきものである。東亜民族もまた他の民族同様の権利をもつべきであって、その有色人種たることをむしろ誇りとすべきである。インドの判事には、尊敬の念を禁じえない。これをもって東亜民族の誇りと感じた。
今回の戦争にて、東亜民族の生存の権利が了解せられはじめたのであったら、しあわせである。列国も排他的な考えを廃して、共栄の心持ちをもって進むべきである。

現在の日本を事実上統治する米国人に一言するが、どうか日本の米国に対する心持ちを離れしめざるよう願いたい。


★一部割愛


日本は米国よりの食糧その他の援助を感謝している。しかし、もしも一般人が自己の生活の困難や、インフレや、食糧の不足などを米国の日本にあるがためなりというような感想をもつようになったならば、それは危険である。実際にかかる宣伝をなしつつある者もあるのである。よって、米軍は日本人の心を失わぬように注意すべきことを願う。

★一部割愛

日本は米国の指導に基づき武力を全面的に放棄した。それは一応は賢明であるというべきである。しかし、世界が全面的に武装を解除していないのに、一方的に武装をやめることは、泥棒がまだいるのに警察をやめるようなものである。

私は、戦争を根絶するには、欲心を取り払わねばならぬと思う。現に世界各国はいずれも自国の存立や、自衛権の確保を説いている。これはお互いに欲心を放棄していない証拠である。国家から欲心を除くということは不可能のことである。されば世界より戦争を除くということは不可能のことである。結局、自滅に陥るのであるかもわからぬが、事実はこの通りである。

★一部割愛


なお言いたきことは、最近に至るまで戦犯容疑者の逮捕をなしつつある。今や戦後3年を経ておるではないか。新たに戦犯を逮捕するというごときは、即時にやめるべきである。米国としては、日本国民が正業につくことを願い、その気持ちでやって行かねばならぬ。戦犯の逮捕は、我々の処刑をもって、一段落として放棄すべきである。

戦死傷者、抑留者、戦災者の霊は、遺族の申し出があらば、これを靖国神社に合祀せられたし。出征地にある戦死者の墓には、保護を与えられたし。従って遺族の申し出あらば、これを内地に返還せられたし。戦犯者の家族には、保護を十分与えられたし。

青少年の保護ということは、大事なことである。近時いかがわしき風潮は、占領軍の影響からきているものが少なくない。この点については、わが国古来の美風をも十分考慮にいれられたし。

今回の処刑を機として敵、味方、中立国の罹災者の一大追悼会を発起せられたし。もちろん、日本軍人の間に間違いを犯した者はあろう。これらについては、衷心、謝罪する。これと同時に、無差別爆撃や原子爆弾の投下をなしたことについて、米国側も大いに考えなければならぬ。従って、さようなことをしたことについては、米国側も大いに悔悟すべきである。

最後に軍事的問題について一言するが、わが国従来の統帥権独立の思想は確かに間違っている。あれでは陸海軍は一本の行動は取れない。兵役については、徴兵制にするか、傭兵制によるか考えなければならぬ。我が国民性を考えて、再建の際に考慮すべし。

教育は精神教育を大いにとらなければならぬ。忠君愛国を基礎としなければならぬが、責任感をゆるがせにしてはならぬ。この点については、大いに米国に学ぶべきである。学校教育は、人としての完成を図る教育である。従前の醇朴剛健のみでは足らぬ。宗教の観念を教えねばならぬ。欧米の風俗を知らせる必要もある。俘虜のことについても研究して、国際間の俘虜の観念を徹底せしめる必要がある。





★★★★★★★★★★


以上、死刑執行数時間前の遺言である。



これが赤く見えたら、それはあなたの心が赤いのかも知れない。

また、もし黒く見えたらなら、それはあなたの心が黒いのかも知れない。



★★
これは、東條英機の遺言である。