【祝・傘寿】今上天皇 | しま爺の平成夜話+野草生活日記

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今上陛下が80歳になられたとのこと。
謹んでお祝いしたい。

天皇制に関しては、いろんな見方や意見があると思うが、そうしたことが言える国に住んでいられることは、この上ない幸せだと思っている。

天皇というのは大王時代や後醍醐時代はさておき、基本的には日本の象徴であり、政治の長ではなかった。
明治になり変な形にしてしまったが、もともとは政治に直接関与していない。
天皇の主たる仕事は、国民の平和・自然への祈りをする巫的存在だ。

天皇家における最も重要な政である新嘗祭が、それを物語っている。


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万世一系だの皇紀何年、あるいは男系云々は、私は信じていない。大切なことは、そのようなことではない。
かつて、今上陛下におかれては、新笠に触れられて、やんわりとこのあたりの考えをたしなめられたことがあったのではなかろうか。

今上陛下のこうしたお言葉の中に、あるいは乳母制度の廃止、新嘗祭の開示など言葉にならないものの中にも、何かを感じなければならないと考えている。

または、三笠宮殿下のオリエント研究の中に、私たちは言葉にはならないメッセージを受けとらなければならないとも思っている。

一部の義務教育、あるいは一部のマスコミは、天皇の存在を軍国主義と結びつけたりしている。

まことに嘆かわしいことだ。


こういったことを書くと右翼とか言われそうだが、私には今なお右翼とか似非右翼、あるいはネトウヨとは何を意味するのかが理解できないでいる。

ただ、凱旋車で旭日旗をかかげガーガー街中を走る方々は、私の感覚では日本の天皇や天皇制を賛美する方々には見えない。むしろ、それをおとしめているとさえ感じている。

天皇に対して尊敬の念があるならば、刺青を見せて脅かすようなことも、少なくとも素人相手にはしない。
そう思っている。


『天皇万歳』とか大声で叫ぶつもりはないが、ご健康を祈っている。
また、この上ない尊敬の念を抱いている。
それは天皇だからということではない。おそらく世界一の孤独と闘える、お力と勇気、滅私しうる意志にただただ感激するからだ。





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つまり、類い稀な強い意思を持つ、一人の人間として尊敬している。