【どんでん返し】まだ、赤いNHKは生きていた | しま爺の平成夜話+野草生活日記

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いやあ、あまりのどんでん返しに目と耳を疑った。
何人かの方がご覧になったと思われるが、昨夜のNHKスペシャルは、どうして太平洋戦争に至ったかをテーマとしたものだった。
最初の方で、義務教育では出てこない、チャーチルやイギリス情報局が出てきたから、おっ!これは私の知っている歴史に近いことをやるのかな?と期待を持った。

私の知っている、太平洋戦争勃発の流れはこうだ。

イギリスは、首都ロンドンさえもドイツの空爆を受け、息絶え絶えだった。
このままではイギリスが消えてしまう。
焦ったチャーチルは、世界中から暗号解読のプロを集め、情報収集と情報による撹乱作戦に注力した。
これにより、中国(★現在の中国ではない。現在の中国と日本は戦争をしていない)のショウカイセキと組み、さらにソ連(現在のロシアを中心とした国)のスターリンとともに、アメリカを戦争に引き入れる計画を立てた。
なかなか腰を上げないアメリカに、幾多の日本機密電報解読内容を伝え危機感を煽り、ついにハル・ノートを日本につき出させた。

さらに、チャーチルはすでに【新・高・山・登れ・1208】の内容、つまり真珠湾攻撃予定のこと、さらに日本占領後の計画も伝えた。
しかし、アメリカが戦争を行うには、口実がなくてはいけない。
そのため、アメリカはあえて真珠湾奇襲の暗号電文は知らぬふりをして、日本から仕掛けたということにした。
ただし、あまりにダメージが大きいといけないので、真珠湾には2級レベルの船をならべ、奇襲の証拠として秘密裏に撮影班も配置した。
だから、私たちは真珠湾攻撃のフィルムを今見ることができる。

真珠湾攻撃が開始された知らせを受けたチャーチルは、してやったりと歓喜し、最上級のシャンペンをあけた。

つまり、情報こそが国を守るのだ!


これが、私の知っている太平洋戦争の始まりだ。

チャーチルの頭には、真珠湾攻撃が始まる前からアメリカとの日本占領密約があり、太平洋戦争はチャーチルのストーリー通りに進み、アメリカ参戦でイギリスが生き延びた。



昨夜のNHKスペシャルは、前半はだいたい私の知っている歴史通りに進んでいった。

が、途中からチャーチルと情報の流れが少し変わり、日本軍の暗号解読はできていたことは伝えたが、真珠湾攻撃前に米英が情報を握っていた話は消えてしまい、ソ連や日本のスパイの話、外交の話へと変わっていく。

そして、最後に予想だにしないどんでん返しが待っていた。

なんと、情報戦を繰り広げることにより疑心暗鬼、誤解が生じ、これが太平洋戦争へと向かわせた。

????!!

だから、情報を操ることは危険なのだ、と言った暗示を加えて幕を閉じた。


しばらく、空いた口がふさがらない。

はあ?

情報戦に強かったからこそ、イギリスは生き延びたのだろうが!
何を考えているの。

しばし、そう感じた。

そう、まだNHKが赤かったことを忘れていたのだ。
これは、正月前のダイイングメッセージだ。

先に可決された、日本独自の情報機関へのあてこすり。

最近のNHKは、こうした心理作戦に優れている。

やるなあ!
そう感心してしまった。
情報は常に武器だ。
また、戦争を回避する武器でもある。

これを軽視したら、自国が戦争に巻き込まれるおそれ、亡くなるおそれが増す。

私の常識とは全く逆のメッセージを送ったNHK。
いまだに、色付NHK健在なり。