
一の宮というのは、平安時代にあった国を代表するものとした神社です。
ですから、今では愛知県の一宮など地名に残る例は少ないのですが、現在の各都道府県にひとつ(昔の国がたくさんあった都道府県は、その国の数だけ)一の宮がありました。
ただ、一の宮とは必ずしも神格が高いとかには関係がなく、むしろその国の地元神をあてたようです。
例えば、現在は日本を代表する別格扱いの伊勢神宮も、かつての日本王だった出雲大社も、一の宮ではありません。
伊勢国の一の宮は、椿大神社(つばきおおかみやしろ)で、猿田彦を祀る神社です。
猿田彦は天狗の題材にもされ、天之宇受女(あまのうずめ)という記録に残る日本最初のストリッパーの、旦那です。
この二人はなかなか面白いのですが、別の機会に譲ります。
また、出雲国の一の宮は熊野神社です。
記紀上は、日本三貴神の一柱である須佐之男(スサノヲ)を祀る神ですが、風土記の上では、日本全体には関与しない単なる地元の神です。
なお、摂津国では坐摩(いかすり)神社が一の宮です。
坐摩神社は、全国渡辺会の核となっています。

熊野神社

イザナミ、アマノウズメ、桃太郎
はて、関係やいかに?