【伊勢遷宮特集】八尺鏡(やあたのかがみ) その1 前書き | しま爺の平成夜話+野草生活日記

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今年は、20年に一度の伊勢遷宮のある年である。
若い頃は、なんともったいない。数百年以上はもつであろう建築物に見えるのになあ、と思っていた。
が、これは経済だけを考えた、実に浅はかな考えであったと最近気付いた。確かに建築物は数百年は雨風に耐えられるかもしれない。
しかし、その間に建築技術という目に見えない叡智は消えていってしまうだろう。遷宮とは、こうした技術、知識、文化の継承のためにあるのだ、と最近考えるようになった。さすれば、20年周期というのも合点がいく。


さて、この伊勢神宮の式年遷宮にあたり、とあるブロガーさんが、古くから知られていた三種の神器についての知識などを求められていた。

こうしたものは、今ならインターネットですぐに何らかの知識を得ることができる。が、それにはマスコミ同様偏りや誤りが多い危険性もある。
中には、根拠の分からない推論を史実のように書いたものさえある。

実際、私自身、これらに関してはインターネットにも載っていないような説を持ってはいる。 が、それは所詮推論であるから、全く知識のない人にそれを伝えることは、自ら過ちを犯すことになるだろう。

そこで今回は、まずは白紙状態での知識を得ることを前提として、古資料をそのまま抜き出して記事にしてみる。 とはいえ、これから出てくる『古事記』にしろ『日本書紀』にしろ原本は存在せず、すべて後世の写本を活字化したものだ。
写本はすべて漢字表記だが、いわゆる漢文ではない。漢字を使った当て字和文である。
だから、私などは写本を見ても、読むのになかなか苦労する。 ましてや、意味を理解するのは至難の技だ。

そこで今回は、講談社学術文庫から出版されている、それぞれの和古文書き下し文、ならびに現代語和訳文を参考に、まずは記載されている内容と、学者などが定説としている説を取り上げ、私個人の推論は入れない。これらは、機会があれば別途記事にするつもりだ。




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つづく