【世界有数多雨地帯不思議ニュース】那智黒 | しま爺の平成夜話+野草生活日記

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私は経験していない


紀伊半島南東・三重県に尾鷲という市がある。
ここは年間降水量が4000mmもあり、屋久島などと並び日本有数の多雨地帯で知られているが、赤道直下のシンガポールの2倍近い雨の降る、世界的にも多雨地方であると言える。



特に1日の最高雨量800mmは、エジプト・カイロの40年分が1日で降ったことになる。


この尾鷲から南に60kmほど下ると和歌山県と境をなす熊野川だ。
熊野川からさらに10kmほど和歌山県に入ると那智川に至り、これを数km登ると、知られているものでは日本一落差のある那智滝に至る。

この付近を那智地方と呼んでいたが、現在も那智勝浦町や那智山がある。

ところが、最近この地方がインターネットで話題になっているようだ。

なんでも、広辞苑の『那智黒』は和歌山県産ではなく、三重県産とすべきだというものらしい。

おそらく現在の那智黒は、那智川ではなく、三重県側の熊野川などで採られているのだろう。

広辞苑を発行する岩波書店では、それに対して1998年の第5版以降は、那智地方産だったのような過去形表現にしたと言っている。
1991年第4版では、体言止め表現であり、時制は不明となるが、現在形と解釈するのが一般的だろう。

その意味では、岩波の言うことは理解できる。

というか、私個人はあまり大きな問題とは感じなかった。



非常に不思議なことは、この問題は1997年に熊野市が異議を申し立て、翌1998年版で過去形表現に変えたにもかかわらず、15年経った今ごろ、なぜ話題になったのかということだ。

広辞苑の表現は、とあるマスコミなどのような、義務教育内容を変えてしまうような捏造記事とは全く異なっている。


こんな細かいことを騒ぐより、桁違いにおかしな記事を書いている所こそ、大きく報じられるべきである。