
私は行く派
昨日のことである。午後3時前後の、暑い盛りだった。
その陽気の中、日を遮るもののない立体歩道橋に、老若男女が溢れかえっている。
警官やら私服、その他バイトらしい警備員も見える。
この暑い中、何待ってるのかな?と思ったら、地元先生の応援に、バッキャロ・カイサーン提督のお孫さんが見えられるとのこと。
私も足を止めて、真正面にある日陰に行った。
なぜだ?みなさん、なぜ暑い中、歩道橋にいるんだ?どうせ聴くなら、こんないいところがあるのに。
不思議だった。
しばらく、地元先生方の大同小異の雄叫びの後、やっとこ、かのお孫さんが壇上へ。
と、そこで仕分け人らしい輩に声をかけられた。
「すいません。ここは報道関係者だけなんですが……」
何ー。だとたら、ワシも葉っぱ道瓦版報道の関係者。だいたい、ここは天下の公道。なぜダメなんじゃ!
と、心の中だけで反論し、仕方なく5メートル後ろに下がった。
そこもなんやら指定席らしく、一部いちゃもんをつけられていた人もある様子だ。 が、ジジイは急に耳遠くなる。
両脇や背中にいる輩からは、お化け屋敷の臭いを感じてはいたが。
提督のお孫さんは、それまでの先生方と一味違った。
いや、話の中身ではない。
最初の言葉が、暑い中歩道橋に立っている人々への労りと、お辞儀である。
さすがに、このあたりはマッカナサルサーに最敬礼で日々応対した方のお孫さんだ。芸が細かいと感じた。
