今更ながらに、惜しい人を日本は失ったなあと思った。
そのオヤジの時、私は海外にいた。が、遠くからでも黒い煙が見えた。
北海道のヒグマの心臓は、蚤のそれだろうと、若いながらにも感じていたからだ。
だからこそ、その演技力に惚れていた。石原さんのような器用さが無いあたりも好きだった。
息子はそれにも増して、あまりに悲惨だなあと思う。
私などには、とても耐えられない苦労をしてきた人だ。 それは尊敬とかを通りこし、驚きに等しい。
多分、ヒグマの息子である昭一氏もまた、蚤の心臓だったろう。
また、優しすぎたのだろう。 それは、自分の歩んできた道から滲み出たものに違いない。壮絶な。一方では、お坊ちゃま育ちに勘違いされつつ。
改めて、惜しい人を亡くしたなあ、また日本は無くしてしまったなあ、と思ったのだった。

☆ナナフシ(七節)
★無くて七節
どんな穏やかそうに見える人生にも、苦難の時が何回かはあるものだ、ということ。
しま爺著『目で見る新ことわざ』(未発刊)より
以下、同様

デイゴ
★前からだけ見るな。必ず横からも見ろ。できれば、後ろからも。

ネムノキ
★老人は眠たくなったら眠れ。ただ、それが許されるならばだが。
それができる人生は、おそらく幸せだろう。