
オニグルミ
☆これは記事には関係なし。
今回の会議において、新たな世界遺産として、自然遺産5、文化遺産14、拡張3が承認されたが、日本ではたぶん話題になっていない特筆すべき事がある。
それは、この本会議に先立って、ニューヨーク・メトロポリタン美術館が、自主的に2つのクメール像をカンボジアに返還したことだ、
ご存知の方もいらっしゃるだろうが、メトロポリタン美術館は東洋の秘宝をたくさん保管、あるいは展示している。
これらの秘宝がいかにして合衆国に渡ったかは、想像に難くない。
メトロポリタン美術館に限らず、合衆国には日本にあるならば国宝確実な絵画などもある。
海外の植民地の秘宝の数々は、ロンドンのナショナル・ギャラリーに代表されるように、なかなかそれが発掘された国などへの返還は難しい。
今回のメトロポリタン美術館の自主的返還の裏に何があったかは知る由もないが、とりあえずはこの返還を嬉しく捉えたい。
そういえば、はるか昔、高倉健さんが出た映画だったような気がするが、ある絵画を中南米あたり(あるいはスペインかも知れない。とにかくラテン系の国に関係したと思う)の、本来所持すべき国へ戻すというものがあった。
名前は忘れたが、スクリーンからにじみ出た臭いは、非常によく記憶に残っている。

尾形光琳『波図屏風』の一部
(メトロポリタン美術館)

土佐光起 『桜・楓に短冊屏風』の一部
(シカゴ美術館)