変わりゆく日本の道端 ★メタボタイプオオバコの未来 | しま爺の平成夜話+野草生活日記

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日本の道端にある草と言ったらオオバコだった。
オオバコはカエルッ葉の方言からもわかるように、ずんぐりむっくり型の葉をしている。









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あるブロガーさんも記事にしていたが、ちょうど今頃が花の時期で、よく見ると結構かわいい花をつける。


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が、最近都会での主流は、この従来のオオバコではなく、葉がスラリとしたヘラオオバコである。


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ヘラオオバコは見た目はスマートで紳士的だが、なかなかの曲者。オオバコよりはるかにたくさんの花をつけ、道端に限らず空き地、芝生を占領していく。
花もかなり勇ましい。



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ところが、ここになって少し変化が現れた。


『除染』と呼ばれる土掘り起こしにより、新しい種類のオオバコが繁茂している空き地が目立つようになってきている。



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ツボミオオバコだ。
ツボミオオバコは、ヘラオオバコよりさらにスリム。
いや、葉がほとんど無いようなものさえある。

名前通り蕾のような花で終わり、オオバコやヘラオオバコのようにおしべが目立つことはない。

『除染』土掘り起こし作業場の後の公園などには、おそらくこのツボミオオバコを見つけることができるだろう。


が、このツボミオオバコはヘラオオバコと違い、未来に渡って日本に住み着く可能性は低い。

これは私の過去の経験であり科学的裏付けはないが、どうもツボミオオバコは土に栄養がありすぎると繁殖が難しい。

だから数年後には、また消えてしまうだろう。

日本の土は、肥料などなくても十分過ぎるほど豊かだからだ。

豊か過ぎることを嫌う植物もある。


このあたりが人間と違うところだ。


そういう意味では、ヘラオオバコは人間に近い。






未来の日本の道端や空き地。


それはメタボタイプのカエルッ葉ではなく、スリムな見た目紳士に変わってしまう。