除染レベルの観点から見た主夫業(難) | しま爺の平成夜話+野草生活日記

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この記事は限定記事(ただし、見られるのは私だけ)にしようと思った記事です。
というのは、記事内容をほぼ正確に読み取れる方は、銀河系に3人いるかどうかの内容だからです(ただし、読解力&山勘の強い方なら、正確ではないにしろ8割は理解できます)。
ずいぶんと個人的・独断的内容ですよ。


ただ、世の中には日本以外の1万人の放射線物理学者に訊いても、1万人すべてが理解できないこと(→いつも書いている‘除染’)が事実として生きている現在、こうした内容をさらけ出しても問題はなかろうと考え、ここに記していきましょう。また、自分で意識しない弱さの現れでもあるでしょうね。

★最初は初級記述、途中からは、正確な理解はかなり難しくなります。
暇で推理小説好きな人のみ何のこと?と考えてください。そうでなかったら時間の無駄かも。
だから、途中からはスルーベターです。





★本文

皐月廿日余り二日の朝のことである。

よんどころない事情にて、白壁星所払いをうけた翌日の今朝、かねてより約定のあるお代官所を訪ねた。


「への四十番。しま爺こといなか長屋の定吉」

「へい」

あっしはハラキリ祭りで少し引きつる右腹をかばいながら、ゆっくりと白州に上がりやした。


「その方、番所巡りの数はお定め数を果たしておるが、最初の二日の後、ここほぼひと月は巡ることをせず。これいかに」

お役人様がギロリ眺めます。 生まれつき臆病者のあっしは、内心舌出しながらも、いや、ふぐりが縮む顔にて言いやした。

「へ、へっ。実は昨日まで乙姫さまの招待を受けておりましたんで」


「なんと。呑めや歌えやの日々であったと申すか?」

「へい。苦い薬、甘い薬をたらふく。さらに、咳するたびにウッ、ウッと歌っておりやした」


「なんと奇怪な。で、乙姫からは土産ももらったのか?」

「へい。瘤とり爺の話に出る欲張り爺みたいに、腹ん中にパテだかコーンだかを入れていただきやした」


「されば、仕方あるまい。今回は特別のお上のお慈悲をもって配給米を許すが、神仏に誓い、番所巡り、傘張りに精進せよ」


「へ、へーっ。しかし、生憎越後屋の傘張りを仲介してくれていた舟問屋が店仕舞いしちまいましたんで、精一杯主夫業に専念いたしやす」



「なんと面妖な。主夫業などはせずともよい。番所巡りをせよ。かようなことはパン屋に任せればよい」

「へい。お言葉でごぜえやすが、パン屋はあっしが乙姫さまと呑めや歌えやの毎日を送っている間に、アンドロメダのロンパリとかいう星に行っちまいやしたんで。だいたいにして、おらっちのパン屋は海老の尻尾らしく、炊事・洗濯なんざは酢羅虻の稼業との頭が抜けねえもんで、あっしにとっちゃ主夫業は半分本業でごぜえやす」


「アンドロメダへ?それは如何なる理由なるや?」


「あっしにもよく分かりやせん。どうも、プーちゃんにも多少は関係あるのやと」

「なんじゃ、そのプーちゃんとは?」


「へい。沢庵の芯が硬いの柔らかいのというやつでして、てんであっしにも分からねえでござんす」


「海老の尻尾とはただならぬ。で、定吉。おめえさんも、海老の尻尾になんか関係があるのか?いや、言葉が悪かった。許せ。定吉殿、貴殿も海老の尻尾にご関係があるのや?いかがあそばされますや?」


「はっはっは。いや、お役人さま。あっしは全く関係ないずら。ですから、そんなお武家さまに使われるような言葉なんざよしてくださんせ。あっしは、長屋の定吉ことしま爺でござんすから」


「ますますもって不可解。なんで長屋の傘張りが、海老の尻尾を食えるのや?」

「勘違いでござんしょな。あっしにも、自分のことなのに分からないこともいっぺえありやすから」



「で、貴殿も沢庵の芯を美味いと思っているや?」


「だから、その貴殿とか止めくだせい。いや、あっしはむしろ逆で、沢庵の芯は得体の知れねえ化け物と思っている方でして。ただ、なかなか口上はうめえなとは思いやす。が、海老蟹の飛び跳ねや横歩きは、どうも肌にあいませんな」


「なんと、口上を耳にしたことがおありか?」


「へい。ずいぶん昔になりやすが、秋津瑞穂村に来やした時に、太子講堂の蟹の背後霊の沢庵晩飯におよばれしたことはありやす。で、一時(いっとき)近くそらで口上をぶってましたんで、へえ、すげえな、とは思いやした。が、それだけでげすな。口上がうめえのと、そっから先はまた別でやんしょ」


「ふーむ。定吉殿、余計なお世話にあるやも知れぬが、プーちゃんやら沢庵などと呼び捨て如きはよした方が御身の為かと」



「いやあ、くしゃみの力でナームの神様を追い払うような分からんねえことをする姉ちゃんには、そんでよがっぺよ」



「定吉殿。世間体というもの、常識というものがござりますれば、せめて楽殿とかお呼びすべきかと」



「はあ。隠落ですか?」

「これ。貴殿は所払いの身。かようなことを口にされては、切り捨て獄門にもなりまするぞ」



「へい。キスしてごっくんもんなら、こちらから望むところで」




あらっ、違うお役人となにやらヒソヒソやってまするなあ。




「定吉殿。今日はご帰還下され。じゅうじゅう御身の言動にはご注意あそばされよ」




「へい。合点でごぜえやす。でも、口の悪さはお天道様が東から昇るうちは治りそうにないでがんすが」


「では、本日はこれにて」


「へい。お勤め、特別なるご慈悲、ありがとうでござんした」







というような雰囲気の中、しばらくは主夫業専念してみっかな。


いや、昨日、今日の話じゃないですがね。



さて、予定より早く野暮用が済みました。



午後は、ありがたいことにのんびりさせてもらうっぺ。





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