
かれはちるゆうぐれは
[彼は散る]
なんらかの悲しい出来事があったのだろう。彼は自ら散ってしまった。
[You グレ は]
そのために、あなたはグレてしまった。
くるひのさむさをものがたり
[狂い野寒竿物たかり]
狂気に家を飛び出し野営したあげく、棒を振り回して他人に物をたかるようになってしまった。
あめにこわれたべんちには
[アメに雇われ食べた日には]
アメリカ人に囲われ、食べさせてもらっている日々である。
あいをささやくいすもない
[足(あんよ)支えるいつもない]
しっかりと自分の足で立つことさえ、ままならない毎日である。
こいびとよそばにいて
[乞う人よ、蕎麦に行って]
お腹が空いた。 一杯の蕎麦でいい。蕎麦屋に連れて行ってください。
こごえるわたしのそばにいてよ
[凍えるわ、足しの蕎麦を入れてよ]
寒いの。もう一杯の蕎麦を入れてね。
そしてひとことわかればなしが
[粗相して人事との笑いが]
がぶつき粗相をしたのを見て、他人みたいに笑って
じょうだんだよとわらってほしい
[嬢おでんだよと笑って欲しい]
お嬢さん、次はおでんでも食べますかと、笑顔で誘って欲しい。