これは、最近、私がそのファンクラブ準会員となった、とあるブロガーさんのなぞなぞからヒントをもらった話である。
『初めての……』
女は少し震えているようにも思えた。
「あのう、あたし初めてなんです。だから……」
両目が潤み、声が上ずっている。緊張のためか両手をかたく閉じているが、その親指がへんに織り込まれて、人差し指と中指の間から顔を覗かせていた。
「……、だから、痛いのは嫌だわ。ちょっとこわいの」
そう言いながら、女のそれは潤みを増して行く。
「じゃあ、入れるからね。最初は少し痛いかも知れないけど、心配しないで。世界が変わるから」
女は観念したように、大きくそれを開けた。
「どう。世界が明るくなったでしょう」
私が言う。
「うわっあ、ホントすごい!もっと早くコンタクトにすればよかったわ」
おわり