【小説】ネズミーランド騒動記 (かなり難)★プロローグ | しま爺の平成夜話+野草生活日記

しま爺の平成夜話+野草生活日記

世間を少しばかり斜めから見てしまうしま爺さんの短編小説や随筆集などなど
★写真をクリックすると、解像度アップした画像になります。

ディズニー以外で好きなキャラは?ブログネタ:ディズニー以外で好きなキャラは? 参加中



さて今宵は、ネズミーランドからネズミが逃げた話の顛末を記してみよう。


この騒動記に入る前に、まずはネズミーランドについてご説明する。


ネズミーランドとはその名の如く、大きな檻の中にたくさんのネズミを飼っている場所だ。

檻の中には水車みたいものが無数にあり、ネズミがその遊具に入り走りだすと、くるくると回りだす。

皆さんもペットショップなどで目にしているであろう、くるくるからから回るアレである。





ネズミは生まれて20日も経てば立派な大人になり、子をもうける。

だから、檻の中の歯車が止まることはない。

ネズミーランドでは、この歯車の回る力で餅つきをしている。できた餅は餌代にかなり上乗せし村中に売っている。

また、ネズミーランド近くの住人には臭い迷惑料を払ってもいるようだ。



このネズミーランドの檻は頑丈で、象が乗っても壊れないとの宣伝文句を使って、あちこちにランドを増やしていった。




事件は意外なことで始まる。

いや、予想はされていたのだが、それを口に出すことはタブーであった。

近くには象園があり、もし象が逃げ出してネズミーランドの檻にやってきたりしたら、それはそれは大変なことになると明言していた者もいるが、ネズミーランドは安全だという神話の前にかき消されていた。



この安全神話が崩れた顛末について、これから気が向いた時に、少しずつ話していこうと思う。



つづく