
夏休みも最後の日。
僕は、宿題の読書感想文を彫りあげていなかったことを思い出した。
宿題を忘れると水探しの罰が待っている。
これは薪拾いくらいきついお仕置きだ。
ラッキーなことに粘土板はじいさんの集めたやつがまだ洞窟に残っているから、ノートは大丈夫だ。黒耀石はないが、この間劣化ウラン弾の破片を見つけたから、ペンもなんとかなる。
問題は本だ。
禁断の谷にはたくさんの本があるらしいが、あそこは5メートルもあるセンザンコウがいるから行きたくはない。
かと言って、洞窟の本は
食糧のカブトムシの絵ばかり。
だから、歌でも作ってごまかそう。
足引きの
長々し音(ね)の
流し音の
カナカナカナと
袖ぞ濡れぬる
カレー粉も
突き器突き
妻しーしー
はーはー食いぬ
食べ惜しそうに
振る池やん
お岩に祟れる
マゾ男
待つ姫や
ああまづ閉めや
松秘夜
あーあ、疲れてるなあ。
駄作しかできない。