ずいぶん昔のことになるが、特に給料日のことを気にしなくとも暮らせていた時代。それなりの画廊や危ない路地裏を訪ねたりして、気に入ったものを手に入れていた時代があった。
今や家の中で肥やしになっているだけで作品にも作者にも申し訳ないから、ここで皆さんにお披露目していこう。
第1回目は、かなりの額で2、3ヶ月考えて購入したもの。
とは言っても、日本では二流作家の作品以下の価格ではあるが。
中国の細密画でタイで購入した。現地のワーカーでは年収で買えるかどうか。
山岳地帯の人たちなら、一生分の値段。
しかし、日本だと百貨店の特設展示場で6号とか8号とかいった油絵さえ買えまい。
話によれば、制作に3ヶ月だか半年かかるそうだ。
ヨーロッパのロココ時代だかの絵にも似た作風だ。
実は、この手の絵はあまり好きではないが、これはすごい技術だと感心した。
保存状態が悪いのに、いまだに買ったときと同じ色つやがある。


紙ではなく板か布に描いていると思われる。額はこわくて外せないので未確認ですが。