ツタンカーメン暦 (1月~6月)加筆修正あり | しま爺の平成夜話+野草生活日記

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日本ではツタンカーメンという変な名前で呼ばれている、エジプト王名表から削除されてしまっていた青年王。
それが故に最近までその存在が知られず、墓が荒されることがなかったわけだが、日本語にするなら、むしろトゥトゥ・アンク・アメンに近い。


それはさておき、一時は暗殺説もあった、この王の時代に不法(ツタンカーメンの父により、神はアトン神、つまり太陽神またはその光のみに指定されており、ツタンカーメンも日本語読みにすると、ツタンカートン→トゥトゥ・アンク・アトン)に使われていた、今は無き民間の暦を追ってみた。





1月
ヌットトゥキ
本来は閏日の大晦日。いつの間にか翌日の元旦、さらに新年の月を意味するようになった。
ヌットは冥土の守護神。トゥキは計測の神で、鴾、月に同じ。
ヌットトゥキ→ムットゥキ→ムツキ→睦月

ムゥト・ツキ(首都テーベの女神)説あり。





2月
クシュ・ラミ
クシュが泣く=クスを打ち負かした月。クシュとは南方の宿敵。今のスーダン北部にあった黒人の国。白人系または黄色人系のエジプトとは、昔からの敵同士。金の産地として重要であり、エジプトの反映はナイル川の氾濫による上流からの腐葉土と、やはりナイル川上流にあるこのクシュの金の存在が大きい。クシュの国は、ヌビアと呼ばれていた。
古代日本のクスとも相関あり。

クシュラミ→クシュラニ→キシュスラギ→キサラギ→如月





3月
ヤッ・ハッウェ
ああ、神よ。
ヤッハッウェは、言わずと知れた絶対無二の神。ツタンカーメンの父親アメンホテプ4世は、それまでの多神教からアトン、つまり太陽神のみを信仰するような一大宗教改革を行った。 これは旧勢力の反発から失敗に終わったが、その後のヘブライ教、神道へと引き継がれていく。

ヤッハッウェ→ヤフォウィ→ヤウォフィ→ヤヨヒ→弥生




4月
ウン・トッキ
兎神の月。ウンは日の神。
長い耳は羽であり、故に飛ぶように走ることができる。つまり、兎とは鳥の仲間だった。だから兎の数え方は、現在の日本でも一羽、二羽である。

ウントッキ→ウトッキ→ウツキ→卯月





5月
サァ・トゥキ。
息子たち、つまり若葉が生い繁り、動物の子たちが飛び跳ねるような明るく輝く月。

サァトゥキ→サツキ→皐月





6月
ミン・ナッハ・トゥキ
ミンは生殖を司る神。新たな生命を育む月。
春に子を産むには、ヒトにとってこの時期が交わりの月となる。

ミンナッハトゥキ→ミンナァツキ→ミナツキ→水無月








★ 追記

言い漏れましたが、これらの説は、学会はおろか信頼度3割のインターネットでさえ載っていない、眉唾物(しま爺あやしの語源辞典)であることをお忘れなく。


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ツタンカーメンの妻は、愛する夫の墓に、青い矢車草の花をいけていた。この墓が発掘された時にも、まだその淡い青と香りが残っていたかも知れない。

ただし、写真はヤグルマソウではない。