監督も俳優さんも7割くらいしか分からない。
いや、名前と顔の一致する方は3割いたかどうか。
知らない映画ばかりだったが、ひとつだけは知っている。外国映画部門だか洋画部門だかで受賞した『英国王のスピーチ』だ。
公然の秘密とはいえ、日本ではこの種の映画はつくれない。
このあたりが王と天皇の中身の違いだろうが、この話を進めたら自分で掘った洞窟穴に入り込み、道に迷って帰れなくなりそうだからよしておこう。
あの映画には、複数の要素が絡みあっていた気がする。
そのひとつが夫婦愛であり、またそのひとつが自国への愛であり、そのひとつが運命の軋轢であり、さらにそのひとつが信頼の強さであったかも知れない。
が、映画とはそんな理論で観るものではないだろう。
観終わった後の清涼感、満足感が得られた。
観終わって、ほっとする。
その意味では、この映画は成功だろう。


あらら、これは余計なものを。