
物価世界トップレベルのジュネーブから定期バスに揺られること3、40分。
国境を越えると、国際機関の集合町であり、皮肉屋哲学者の名前がついたフェルネイ・ヴォルテールに着く。
まてよ。哲学者とは皮肉屋の代名詞とも言えるから、皮肉屋哲学者という表現は、馬から落ちて落馬して真っ赤な顔で赤面するという表現と大同小異か?
まあ、いい。
とにかく、皮肉がたたってバスチーユに入れられ、やがてはイギリスへ亡命するお方の名前がついた町がある。
ここはフランス領だから、ジュネーブと比べて半分以下、いや物によっては1桁安い値段で飯が食える。
とにかくジュネーブは、街は美しいが、怪しい日本料理屋でラーメンを頼んだら、2000円でカップヌードルを食わされたこともある。
おお、まだ覚えているぞ、あの店。
他はさておき、食い物の恨みは深いのである。
さて、フェルネイ・ヴォルテールも、なんたら国際機構とかいう建物が並ぶあたりでは結構なプライスの店が並ぶのだが、少し外れた田舎店は、実に嬉しい。
ドリンクバーならぬチーズバーみたいものがあり、ナチュラルチーズ好物の私にはこたえられない。
かなり昔のことだから、なかなか換算が難しいが、当時のレートでチーズバー500円くらいだった。
今と違って明日の飯を心配することのなかった当時の私にとり、ダダ同然である。
日本タバコは、500円から800円した気がする。
これは嬉しい。さらにアンチョビの酢漬けが、これまた旨い。
日本でも、チーズ安くならないかなあ。
日本では桁違いで、ナチュラルチーズを口に入れることは出来そうにありません。
ましてや、それとワインだけで腹を満たすなど、夢のまた夢。
