そうだ。
今回は【へ】である。
“へ”は、世界的には神聖な音だ。
が、日本語は例外であまりよくない言葉が多い。
屁、変、減る、下手、へま、へこむ、へべれけ……。
ただし、鬼が神と同じだったのと同様、本来は神聖な音だったのだろう。
時代とともに善悪の基準が変わるように、言葉の意味も変わっていく。
なぜなら、言葉も地球同様に生き物だからである。
海外の言葉だと、こんな語を思い浮かべる。
ヘラ、ヘラクレス、ヘリオス、ヘロドトス、ヘシオドス。
★平安京
奈良の大仏という、当時世界最新最強の武器でさえ追い払えなかった怨霊から逃げ、新たに造った都だ。
だから、平安京なのである。
そういえば、最も長い間最も多くの血を流したかも知れない、また1日たりとも安寧な日がなかったかも知れないエルサレムもまた、ヘブライ語で“平安京”だろう。
★変化
例えば、シロアリが毎日1ミリメートル立法の柱を食べていたとする。
これはあまりに小さいために気づかない。
が、ある日突然家が倒れる。
変化に気付く変化はたいしたことはないのだ。
ずっと日本にいると微妙な変化に気付きにくい。ただ、長い間海外に住んでいる日本人には、もはや今は、日本は日本ではないかも知れない。
海外から帰り、大手町を歩いたときに、私は海外では感じなかった“外国”を感じた。 また、海外にある程度の期間過ごした方なら頷くと思われるが、つい最近までの日本は、自民党が顔の共産国家だった。
これは国内にだけ住んでいては、なかなか理解が難しい。
早い話が、日本にはとんでもない金持ちも、明日をもしれぬ貧乏も、ほとんどいないということだ。
★屁理屈
本当はどんな漢字を書くのが知らない。
最近の政府は、屁理屈を立派なことと迷言している。
まさに幽幻実行だ。
★ヘボン
日光東照宮が世界遺産に登録されたのは、ヘボン博士の功績が大きいだろう。
あのホテルに冷やかしに行ったことはあるが、泊まったことはない。いとこがバイトしている時にでも泊まっておくべきだった。
ホテルや旅館とは、外見ではない。

あるホテルに、そのホテルとしては史上最長の滞在をしたことがある。オーナー夫妻、特に奥さんとは長い友達のようになり、家にまで呼ばれた。 無★ホテルだったが、私には★★★ホテル(オテル)である。
一方、本物のミシュラン★★★レストランのある★オテルにも長く滞在した。ただ食費がもたず他に移ったが。去る最後の日オーナーがプレゼントしてくれたキノコサラダの味は、今でも忘れない。確かに世界有数の腕の持ち主だった。
フランスミシュラン★★★のシェフからのプレゼント料理。これは私の友人先輩たちの温かさを除けば、数少ない自慢話の一つだ。
そういや、思いだけは★★★のオテルのマダムは、私が再仏したとき、旦那をドライバーにして100キロメートル近い距離を本物の★★★まで会いに来てくれ、たらふく食べさせてくれた。
今頃、どうしてるかなあ。
一度シンガポールから電話したことがあるが。
いいおばちゃんになってるだろうね。
いや、そういう私自身がじっちゃまだった。