【不老不死】 その2 | しま爺の平成夜話+野草生活日記

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さて、どこまで話したかな。
いや、まだ政が生まれたあたりで終わっていたか。

始皇帝というと、書物を燃やし儒家を首だけ出して穴に生き埋めしたとかいう話が有名だ。いかにも酷いことをしたようだが、歴代の妖女の中には、もっと凄い、まさに身の毛もよだつことをした方々もいらっしゃいます。

あらま。また、話が横道にそれそうだ。
そうそう、始皇帝。

当時なら、遊女の子としてこの世に生を受けていなかったかも知れない政。

この国では、自分の住む地域が世界の中心だから、この地を支配したことは全世界を平らげたことになる。日本などは、海の中にある猿や海老蟹の住む島くらいにしか思っていない。
北狄南蛮東夷西獣であり、中原なのである。

だから、日本は“倭”なのだ。なんと馬鹿にした名前であることか。日本の義務教育ではその“夷野郎”という名を誇らしく教えたりする。へんな教育だ。
もっともエリートたちが教えられた、東洋鬼よりはまだましだろうが。


さて、世界の頂点に立った政だが、ひとつだけどうしても叶わないことがあった。

それは老いである。

一説によれば、儒家たちを葬ったのは、口ばかり達者なだけで、政の願い、つまり不老不死に関心が無かったか、彼らの療法がさっぱり効かなかったからだ、という。



さて、ここで、このシリーズの主人公に登場してもらおう。
もう、お分かりですね。
世界の中心に君臨する史上初の皇帝を、赤ちゃんの如く手玉に取った男。

そう。日本にも日本人にも深く関わっているかも知れない、あの男です。




つづく。