キセノンが出ているらしい。
事実ならばすごいことになっている。
そこで、珍しく朝のテレビを見る。
が、どうしたことだ。世田谷のラジウムだかの話やら、わけのわからぬ流行やらなんたら。
キセノンの話は手品のひとつ。それとも、……?
キセノン。
メルトダウンが始まった時から、当然想定できることだろう。もしこれを“想定外”とするなら、真冬に外で裸で寝て風邪を引くのも、想定外に違いない。
しかしなあ。
ラジウムの件はあり得ることだし、テレビにとっては、またある業界にとっては大変なプラスだろう。
しかし、それより優先的に流すことがあるでしょうよ。
と、いまさら嘆いても仕方ないか。
一見、口に衣着せぬテレビ司会者にも“さわらぬ神”が見えてしまった。
死んだな。
あっ。
もうひとつの考えもできる。
あえて、嘘を流す。
キセノン報道。
事実なら恐ろしいことだ。事実でないなら、さらに恐ろしい。