本日は、お忙しいところお越しいただきまして、誠にありがとうございます。
おいおい、のっけから冗談は止めてくれ。
わしゃ、記憶にある中じゃ、今が人生で一番のんびりさせてもらってますよ。
だいだい、お越しもなにも、一歩も動いちゃいねえがな。
あら、これは失礼いたしました。
なぜそうなったかは遠慮させていただきまして、今日は、いろいろとご質問させます。
こりゃ。もう一度、小学校に行きなさい。
なんだ、その言い方は。
“ご質問させていただきます”だろうが。
相手に対して、丁寧表現の後の使役表現。
聞いたことがない!
? ? ?
まあ、いい。
自分の中でのインタヴュー。
全くの的ハズレ表現とも言えまい。
失礼いたしました。
では、改めてご質問致しさしあげ奉りさぶらひふにゃひよひふ……。
もう、いい。
慣れない敬語なんざいいから、訊きたいことを自分の言葉で言ってみろ。遠慮しなくていいから。
ふーっ。
ラッキー!!
よかった。敬語って肩こんのよね。
ほらっ。あたしFカップじゃなーい。そうじゃなくたって、いっつも肩パンパン。
むっちゃ、肩こるんにゃあ!
あーあ、よかった。
じっちゃん、話わかるやん。
おいおい、いくらなんでも、それは馴れ馴れしすぎやしないか?
ったく。噂通りのひね爺やね。
敬語なんか気にするなって言うから、言われた通りにしただけじゃん。
そんなのに、なんで文句言うのよ、ボケ爺!
じじいの言うこと間違ってるよ。
わがまま!
自分で言っといて、なんよ。その顔。
このツルッパゲ。
ほう、本当に遠慮しないな。
うふ。
褒められた!
?!?