七夕と棚ぼた:結構真面目に→一部改 20100707 | しま爺の平成夜話+野草生活日記

しま爺の平成夜話+野草生活日記

世間を少しばかり斜めから見てしまうしま爺さんの短編小説や随筆集などなど
★写真をクリックすると、解像度アップした画像になります。

七夕の予定は?ブログネタ:七夕の予定は? 参加中


最近は、七夕というと日本では梅雨の真っ盛り。

七夕に天の川が見える確率は、北海道を除けば2割くらいらしい。

愛する者同士の一年に一度の逢瀬を、わざわざこんなシーズンにするとは、天帝もずいぶんと意地悪だわい。

と、考えるのは大きな間違いです。

天帝は、ちゃんと晴れやすい時を選んでいますよ。

というのは、七夕とは元々が初秋の行事だからです。

今でこそ七夕は、新暦7月7日になりましたが、本当は、旧暦の7月7日です。
ちなみに、旧暦に合わせますと、今年の七夕は新暦の8月16日。

送り盆が終わり、涼しい風が吹き始める宵です。

さらに、旧暦(月の満ち欠けから暦を作る)では七夕は必ず上弦の月になりますから、夜半からは月の明かりも消えて(上弦の月は0時頃沈む)、天の川がくっきり見えるようになるわけです。

ですから、一部では(おそらく昔は)七夕は、明け方の行事でした。


しかし、新暦(主に太陽と地球の位置関係で暦を作る)の七夕は月齢が一定しませんので、満月の時などは、まず天の川が見えません。

そこで、七夕とてるてる坊主が合体したような行事にさえなります(七夕は元々、雨乞いの祭りという説もある)。




なお、夢を壊してしまうかも知れませんが、本来七夕と織姫・彦星の逢瀬の話は無く、後世になって作られた可能性が高いのです。

というのは、史記(約2100年前の中国の歴史書)にある彦星(牽牛)は、現在のアルタイルとは違い、やぎ座あたりの星だったようです。


まあ、日本のバレンタインみたいものでしょう。

鍛冶職人組合か着物商人が、針や布を売るために作ったお話(七夕には七本の針を使って、針仕事上達を祈る)かも知れませんね。


ところで、台湾には七夕にも日本のバレンタインみたいな行事があり、男女がプレゼント交換をするようです。


商魂豊かな日本で、なぜこの風習をつくらないのでしょうか。


たぶんそれは、この時期には、保冷などの食品管理が難しいからでしょう。


七夕は棚幡とも書かれますが、消費者から浮いたお金を引き出して、棚ぼた狙いとは、なかなかなれないようです。