いろんな場面で、上手とか下手とか言います。
上手(じょうず)は、漢音に近いので、比較的新しい帰化語でしょう。
同じように呼ぶなら、下手は“しゃず”とか“げす(この言葉はある)”になるはずです。
多分、古くは“じょうず”という言葉はなく、“うまい”という、古くから使われていた“うまし”という言葉の当て字です。
“うまし”は ugma 、おっぱいを飲む時の音(幼児語として食べ物を意味するウマウマに残っている)からの自然発生的な言葉です。
飛躍した考えをすると、中東の都由来です。
一方、“へた”は、なかなか思いつきません。
で、ここからあとは、非科学こじつけとなります(断る必要がないか?)。
以前にも述べましたが、ハ行音(特にバ行音)には、あまりいい意味の言葉がないか、神に関する言葉が多く見られます。
古いエジプト語などを見ると分かりますが、 h音と k音の混同、あるいは変化というものはよく見られ、特に日本語では k音化する傾向が顕著に見られます。
これは、国語辞典のカ行のページが、一番厚いのを見ればわかります(一方、古くは日本語にはラ行で始まる言葉がなかったことは、辞書に出てくる言葉を拾えばわかるでしょう)。
ところで、het に近い発音は、古い中東の言葉では神に関わる音でもありました。
ある権力が衰退すると、新しい権力は前の権力を否定するため、言葉を使って前権力の引き下げを行います。
中国の歴史を見ると、この傾向は顕著で、“商人”とかいうものが、その代表でしょう。
日本でも、こうしたことはよくありました。
面白いのが、たいへんな誤解が解かれないまま、妖しい伝説が残る道鏡のバックアップをした孝謙天皇(聖武天皇の娘で、二回天皇になり、二回目の天皇名は称徳)です。
戦前は紙幣にもなっていた和気清麻呂(わけのきよまろ)を、“きたなまろ”と名付ける命令を出したりした、と古い書物にあります。
話を戻しましょう。
het、つまり“へた”に近い音は、ダイアモンドや金の99%、あるいは経済全体、ハリウッドやおもちゃのような娯楽産業まで、いやいや、アメリカをも支配しているという方もいる、あるところの神に近い音なのです。
それを引き下げるための言葉が、“へた”なのですかなあ。
“へた”には、上手の反対語の意味と同時に、果物のガク(つまり、食べられない余分なもの)という意味もありますね。
そうだ、最近良い意味で使われ出した“ヤバイ”も、中東の神の名前に、かなり近いですね。
