
そう言われて(注:降って欲しいものではない)日本人がイメージするものは、たぶん雨か雪、特に今の季節なら雪という答えが多いに違いない。
これは、日本がいかに自然に恵まれ、また安全な国であるかを物語っている。
えっ?
空から、雨や雪以外に降るものなんてあったっけ?
そう思ったあなたは、幸せの中にいることを知らないのだ。
砂漠なら、空から砂どころか石が降ってくる。
いや、吹き飛んでくる。
アメリカ中南部だと、トルネードの猛烈な風の後に、トラックが降ってくることもあるだろう。
いまだに内戦が続いているところでは、鉛の玉どころか、短距離ミサイルや爆弾が降ってくる。
極地においては、目に見えない癌誘発物が降っている。そう、オゾン層がうすくなり、強烈な紫外線が差し込むのだ。
なぜ、フロンガス規制がこれほど厳しくなったのか?
それは、西欧諸国が比較的高緯度地方にあることに強い関係がある。
まあ、このあたりは、上記の一文だけで、分かる人には十二分に伝わるから、この話はこれまでとしよう。
話は変わるが、神話・伝説について考えてみよう。
旧約聖書という名前で呼ばれることが多い、ユダヤ教の聖書(注:この通称“旧約聖書”は、日本では宿敵と思われている、キリスト教やイスラム教の聖書でもある)には、空からマナと呼ばれる食べ物が降ってくる。
マナに関しては、乾燥地帯に住むある昆虫の分泌物とか、ある植物が関係するなど、科学的考察もできる。
が、ここでは、そんな野暮は言わずに次に進もう。
日本の古い書物などには、空から魚が降ってきた記事があるようだ。
が、これは、驚くほど不思議な話ではない。
日本のように複雑な地形の土地では稀だろうが、池や沼の水が吸い上げられるような竜巻ならば、フナやドジョウを巻き上げるのは造作もないことだ。
とにかく、巨大なトルネードは大木をも根こそぎさらっていく。
オズの魔法使いの世界は、けして誇張ではないのである。 ただし、巻き上げられた人が無事である確率は限りなく0に近いが。
江戸末期には、お伊勢様(伊勢神宮)の札が降る。
これを機に“ええじゃないか”と幕府を尻を出し、ついに幕府を滅亡(より正確には隠居)させる。
この札は、薩摩か長州、あるいは水戸あたりが糸を引いて“降らせた”ものだろう。
竜馬や海舟、あるいは隼人とは違う手口。岩倉あたりが怪しい。
話が、とんでもない方向に行ってしまった。
空から、雨が降る。
空から雪が降る。
そんな言葉を浮かべられたあなたは、幸せものだ。
ありゃまあ、なんか怪しい宗教家みたいな記事になってしまった。
おお、本当だわぁ。
そう感心してしまった方がいらっしゃったなら、要注意です。
その道のプロは、はるかにうまいことを言います 。
もちろん、大変立派な方もいらっしゃいます。
が、世の中せちがらくなりますと、いろんな輩が現れます。
辛いてらいよりも、現実社会では甘い話のが怖い場合も少なくありません。
ひろーく信じて。
ちょっと疑問の目で。