
この値段で行くなら、やはり海外でしょうな。
海外で行きたい所は決まっておりまする。
が、単に飛行機運賃が安いだけではどうにもなりません。
例えばシンガポールやモナコのような小さな国ならば、飛行場のある場所とその国はイコールのようなものですから、まあこれは問題ありません。
しかし、私が行きたい所は、まともな飛行場からだと何百キロメートルも離れた、南アメリカの僻地。
ベネズエラ、コロンビア、ブラジルなど数ヶ国にわたる高地です。関東地方よりは広い地域ですので、1ヶ月や2ヶ月ではとても見きれません。
ここは、現在、地球上で最も古く隔絶した土地の代表と言ってもいいでしょう。
南アメリカ大陸にありながら、あまりに奇異な環境のため、他の動植物を寄せ付けず、この土地独自の進化を遂げた生き物たちが生活しています。
ダーウィンの進化論を生み出す源となったと言われる、やはり南米ペルーはるか西方沖にはガラパゴス諸島があります。
が、ギアナ高地は大陸の中にあって独自の生態系を作っているという点では、ガラパゴス諸島よりむしろ奇異な存在と言えるでしょう。
『失われた世界』の舞台とも考えられるこの高地は、1000メートルを越える切り立った断崖に囲まれ、容易に他を近づけさせません。
世界最大、落差979メートルと言われる、エンゼェルフォールがあるのも、このギアナ高地です。
しかし、仮に飛行機運賃が100円としても、かなり微妙な地域にありますから、世界遺産に登録された今でも、それなりの護衛は必要でしょうね。
結局、ギアナ高地を堪能しようとすると、南極大陸で皇帝ペンギンを見る旅に出かけるより暖かな懐が必要そうです。
でも、行きたいですなあ。
無理なら、あと少し楽なマダガスカル、タスマニア、タヒチ、モルディブ、モーリシャス、シッキム・ヒマラヤ、アイスランド、カムチャッカ、イースター、コ・サムイ、ラサ、イスファハン、アブシンベル、ペルセポリス、テーベ、アテネ、スカンジナビア、アタカマ、ロウラン、キリマンジャロ……。
何時間続くかわからないから、このへんで。
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今日はもう限界。
久々に7時早退である。