
私のあずま屋から歩いて10分ほどのところに、よく手入れされた雑木林がある。
落葉樹の林だから、当然冬には下の写真のような骨だけの姿となる。

しかし、新学期が始まる頃になれば、恥ずかしそうに黄緑の芽が顔を出し、少しばかりほっとさせてくれる。

そして、今や林は緑で覆いつくされ、鳥や虫たちの恰好のすみかとなっている。
写真だと紫外線の影響で白っぽい感じを受けるが、天然UVフィルタのある人間の網膜には、黒っぽいくらいの緑の林に映る。
今日も疲れているが、この雑木林に行ってきた。
そこで私は意外なことに気づいてしまった。
ウグイスが鳴いていたのだが、たいへん下手くそな鳴き方なのである。
おそらく、まともな鳴き方を教えてもらっていないのではないだろうか。
まるで4月初め頃の鳴き声だ。
教育の退廃は、鳥の世界にまで及んでいるらしい。
いや、あるいは、私のように大学の授業そっちのけで、学校の勉強とはかけ離れたことばかりしていた落第生のウグイスだったのかも知れないが……。
