
統計とは、一種の政治です。
例えば、Aという政党に好感がある人が20%、どちらかといえば好きな人25%、どちらかといえば嫌いな人30%、嫌いな人15%、どちらでもない人10%としましょう。
これに対して、B新聞は政党支持者半分以下と書き立てます。
これは、どちらかといえば好きを合わせた人の割合が45%だからです。
一方、Cテレビは反対派は過半数に満たず、と論評します。
これは、どちらかといえば嫌いを合わせた割合が45%だからです。
これほど単純ではなくとも、とにかくデータは使い方によって全く反対の結果や風潮を作り出すことができます。
ですから統計やその結果、いや、実は統計そのものの取り方や定義自体についても、本当はこういう観点で見なくてはいけません。
が、現実には無理ですよね。
ただ、そういう見方をしないと、とんでもない勘違いに気づかないでいてしまうこともあるでしょうね。
さて、ブログネタの農業ですが、統計によれば農業就労世帯は約200万世帯、日本人の主食ともいうべき穀物自給率は3割くらいと、どうしようもない状況です。
国のほとんどすべてが北海道より北にある、かつての植民地所有大国イギリス本国(カナダやオーストラリアを除く)でさえ、日本よりは良いのです。
北海油田という、金のなる木が見つかったこともあるでしょうが、落日の帝国は息を吹き返したようです。
日本は、今や農業壊滅の道を進むだけ。統計のトリックを差し引いても、たいへん厳しいところにきているでしょう。
うがった見方をすると、爆弾を落とされてもすぐに再興してしまう黄色い肌をした猿に、やっと首輪をつけられたわけであり、戦略成功であるわけです。
農業。
私も田舎生まれですから、その厳しさを知ってます。
家庭菜園の延長気分では、とても無理。
やりたくとも、現実には無理でしようなあ。