小説:ある娘の手記より | しま爺の平成夜話+野草生活日記

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どうしたらいいの?
ねえ、教えて!

お父さん。 

お母さん。 

あたいは、呆然とし、それを呟くのが精一杯だったわ。 


だって、 

だって、 

そんなことってある? 

なんで? 

(≧▼≦) 


あたいはね、何も悪いことなんかしてないんだからねっ(≧▼≦)。 

何したっていうのよ(・・?) 


だってさぁ、あいつは怒ってばかりで、話んならないから、あたいが代わって言ってやっただけじゃない(*_*)。 


このクソジジイ、オニババアって。 
あっちの世界で銀行でも開くんですかって! 



何が悪いのよ。 

本当のこと言っただけやんか。 


それなのに彼ったら、一層プリプリして、あたいにあたってばかり。 


へんよね。  



それにさぁ、彼の為に300万のピアジェ買ったのよ。  

だって、そうでしょ。 
女のあたいがみすぼらしい時計なんかしてちゃ、彼の格好がつかないわ。 



でしょ。 

でしょ。 



わかるわよね。 



それなのに、まるであたいが泥棒でもしたみたいに言うのよ。 



ひどくねぇー。 


それに、借金なんかしてないわ。 

彼の保険解約で戻ったお金と、定期を解約しただけよ。 



何が悪いのかしら? 



ぜーんぜん、分からないわ。 



あなただってそうよね。 


何が悪いかなんて分かんないわよね。 



だって、愛している人には、そんなこと当たり前じゃあなーい。 




そうだ。 


今度は、彼の為にエステ会員になろうっと。 
確か年間200万くらいだったわ。




女が体をみがくのは、自分の為なんかじゃないのよ。

みーんな、相手の為。 



「お前の彼女、イケてるぜ」

なーんて言葉を、彼は喜ぶはずだもの。 



だから、ジイ、バアにお金出すように言ったのに、なんであんなに怒るのかしら? 



ホント、あたしって可哀想。 



こんなに彼のこと思っているのに、怒られるんだもの。