私には、自分の第2の親と思い、また、その人も私を本当の子ども以上に愛していてくれた方がいました。
その方が亡くなった時には、私は周りにはばかることなく泣きました。
いや、自然と涙が出てきて止まりませんでした。
が、これは身内でのこと。
テレビドラマなどでうるうるしたりすることはしょっちゅうです。
しかし、どんなことがあっても公の場では涙はみせまい。
そんな決意みたいものがありました。
が、今日は何年ぶり、いや、何十年ぶりかに、この決意を破ってしまいましたな。
病院の待ち合い室でも、私は赤い目をしながら鼻をかんでいました。
多分、皆、私が花粉症とでも思っていたことでしょう。
私自身や私の親族に関わることから、いい年した爺さんがそんな風になったわけではありません。
人は嬉しいとき、感動したときにも涙します。
今日の涙は、何であったのか。
少なくとも、悔しさや自分自身のつらさではないことは明らかです。
私は、今日の、おそらく、最低でも2つの要因から出てしまったであろう、自らの決意を崩れさせた素晴らしい涙を、一生忘れないことでしょう。