貧乏人の子どもの日 その2新幹線を1区間だけ乗り、えんやこらどっこいしょ。 列車を乗り換えて着いたのは、どこかの誰かがホウキ掃除でもしていそうな、西洋の怪しい建物がある駅だった。 この近くに母の入院している病院がある。 私の実家のある山村に比べれば、まだ都会ではあるのだが、……さあ、歩くぞ。 と、私が言うと、非難めいた眼差しが飛んできた。 バスに乗って行こう。 いや、パパは歩く。いやなら、お前はバスで行ってもいい。 ただし、バス停で時間を調べてからの方がいいぞ。 しばらくすると、次男はすごすごと戻ってきた。 僕も歩くよ。