昔話や神話をよんでみますと、必ず出てくるのがタブーを破ってしまう男や女です。
タブー(禁忌事項)という言葉は、やや形式ばっているかも知れませんね。
まあ、はやい話が約束を破ることです。
食べてダメよ、と言われたリンゴだかザクロだかを食べてしまったり、見ないでね、と言われたのに障子の穴から覗いてしまったり、言わないでということを、誰かに漏らしてしまったりといった類です。
私などは、『言わないで』と言われたら、たとえ手のひらに小さな擦り傷があるようなことでも、本人がいいと言うまでは、だいたい沈黙を守ります。
また、学生時代まではだいたいそのような方たちばかりでしたから、それが当然と思っておりました。
しかし、これはあまりにも子どもだった気がします。
大変稀かも知れませんが、『言わないで』と自分で言っておきながら、自分がスピーカーになっている方を見た時には、唖然としました。
さらに、自分の非は決して認めないのに、他人の非ばかり突つく方がいることや、不満を言うことが良いことだ、つまり、不満を述べられる程に自分は高いのだ(何が?)と思われている方が意外に多いのを知り、愕然としたことがあります。
しかし、それも現実の世界なんですなあ。
非常に稀なケースではあると思いますが、口と手が全く別の動きをする方もいらっしゃるような気がします。
そのような方にとっては、私のように草むしりしてはタバコをふかしている者は、悪魔以上の極悪人であり、高い塀のなかで暮らすべき位に思っているかも知れません。
『言わないで』というのが『みんなに言ってね』と言う場合もあるでしょう。
ええ、あまり深刻な内容でないなら、もちろんそれはありでしょう。
が、最大級に重い内容を、他人には『言わないで』で自ら吹聴し、挙げ句の果ては知らぬ顔して、すべてをその第三者のせいにする。
まあ、こういう方は映画、小説の世界でしか知らない私には、アンドロメダ星雲にある三連星の生物の話でしかありません。
ところで、何の話でしたかな。
何か書きたいことがあったのですが。
あれっ、忘れてしまいました。
失礼しました。