毎年同じ学年を担当する指導者たち
日本の学校と言えば、
先生たちは毎年どの学年を担当するかわからない。
一方、少年サッカークラブのコーチと言えば、
大半の場合、6年間同じコーチ。
というケースじゃないでしょうか?
ポルトガルでは、カテゴリーごとにコーチが2~3人いますが、これが毎年固定されていることがほとんどです。例えば二男は今Benjamins Bというカテゴリーにいますが、このBejaminsBのコーチは毎年BejaminsBを担当します。
つまり、子どもの立場で言えばシーズンごとにコーチが変わっていきます。
一見、
それまで蓄積したものが…
やっと慣れたのに…
などなど、
コーチが変わることには良くない印象を持つかもしれません。
でも、メリットも沢山あります。
それは、
〈選手サイド〉
・固定概念が取り払われるので、チャンスにもピンチにもなる
・仮に相性が合わなかったとしても一年で変わる
・新しい考え方など知見が広がる
〈コーチサイド〉
・その学年の育成段階を熟知できる(している)
・特定の子や親など、不要なしがらみができにくい
・経験を蓄積できるので、毎年ゼロからということにはなりにくい。
〈双方向〉
・その発達段階のスペシャリストなので、メンタル的なアプローチが上手く、選手-コーチの関わりがスムーズ
などなど。
実は昨年、二男のコーチはポルトガルにしては珍しくシャウト型のコーチでした。
正直なところ、ただでさえ言葉がわからない中で、ひたすら大声で何かを言われるというのは二男にとってかなり難しいモノだったようです。
実際、今シーズンに入りコーチが変わったことで二男は気持ちが楽になったのか、目に見えて成長しました。自ら仕掛けることが増え、それがゴールという結果につながっています。
さらには、ドリブルを警戒される機会が増えたのを逆手に取り、相手DFを引き付けてアシストを量産、というスキルさえも取得してきています✨
それまで妙なプレッシャーを感じながらプレーしていたのが、そこから解放され楽しむようになったようにみえます![]()
また、コーチたちにもシーズンの都度、
その年代の発達段階に合わせられるよう試行錯誤する、
というような時間が割かれるため、ものすごく余裕を持っているように感じます![]()
つまり、コーチ・選手双方にとってプラスに機能することが多いように感じます![]()
実は、この
その年代はそのコーチが持つ
という体系、通っている学校にも共通しています。
例えば、4年生の先生ならその先生は翌年も4年生、という風にその学年を持ち続けます。
それゆえ、先生たちは毎年新しいカリキュラムへの対応ということに時間を割く必要がなくなり、その分、より子どもたちと濃密な関係を持っているように見えます![]()
また、過度な働き過ぎがないせいか、先生たちはいつも笑顔です。とても楽しそうに仕事をしている姿が印象的なほどです。
そして先生が楽しいせいか、子どもたちも本当に楽しそう!
我が家の3人の子どもたちは毎日
「学校が楽しい!!」と言って帰ってきます。
なんと、
長期休みに入って欲しくない!
早く学校に行きたい!
と言うほどです…😅
ちなみに、16時に学校が終わると、もうその時間には先生たちはみんな帰路についています![]()
素晴らしい職場環境![]()
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おそらく、日本で学校の先生をしている人たちからしたら信じられないことだろうな、と思います![]()
日本のクラブも大小さまざま、いろいろな事情もあり、即取り入れ!なんて言うのはもちろん難しいでしょうが、こんな形もある、ということで再考の機会にでもなればと思います。
今まで当たり前だったものが実は当たり前じゃない
選手の育成にとってのベストは何か?
いろいろなことに気づかせてくれる毎日です![]()

