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夢見つつ深く植えよ(小さきものたちへのブログ)

私はこの自然界に存在する小さな物が好きです。

私の小さな庭に咲く花々や、そこにやってくる日頃見過ごしてしまうような虫たちにもスポットを当てながら、私も小さき者の仲間として、この自然界で共存していければと願っています。


    夢見つつ深く植えよ(小さきものたちへのブログ)-庭にて 2009,3,12
    雪に見える?見えない?私には雪に見えたんだけど
    


朝いつものように台所で、ぼうっとしながらFM放送を聴いている

と「雪の降る町を」の歌が流れてきた。しめやかに心に染みる

高英男の歌声に耳を傾けていたら、今から45年以上前の丁度

今頃、思いがけなく大雪に見舞われた故郷の雪の日の情景が、

い日の音楽のように甦り、思わず涙がこぼれた。   

・・・悲しい別れの日でした。・・・


大好きな2番をいっしょに歌った。


 ♪雪の降る町を 雪の降る町を

  足音だけが 追いかけてゆく

  雪の降る町を

  一人心に満ちてくる

  この哀しみを この哀しみを

  いつの日か解さん(ほぐさん)

  緑なす春の日の そよ風♪


哀しみもむなしさもやがて雪が解けてゆくように、

春の温もりのなかに・・・・。


少ししんみりした気持ちで庭に出てみると、サクラン花が、

一片、また一片、花びらをひらひらと散らして、、、、雪の降る

町ならぬ、白い花の降る庭。いつの間にか雪のように散り敷い

花びら、、、、。

繊細な花びらを手に受けて匂いを嗅いでる。

は匂わぬ花、不香(ふきょう)の花と呼ばれているけど、我

が家の庭にふる雪は、ほのかに香る、美花ふぶでした。





   夢見つつ深く植えよ(小さきものたちへのブログ)-近所にて2009,3,1




心にぽっかりと穴があくと決まって聴きたくなるのは

森田童子の歌です。


    浅き夢みし

    人の世は

    酔いを重ねて

    ただ 悲し

    泣くも

    笑うも

    ただ ひとり

    いつか 畳に うつぶして

    しばし 浅き眠り 春の夜

          (森田童子全集Ⅲa boy から『淋しい素描』)



森田童子の歌を聴きながらぼんやりと、読むともなし

寺山修司の本をパラパラめくっていたら、あるページ

で手が止まった。

      

  淋しいという字をじっと見ていると

  二本の木が涙ぐんでいるのが

  よくわかる

    ・・・・・・・・・・・・・(以下省略)


人は時として、しらずしらず心の糧になっていたものを急に

失うと言いしれぬ襲われることがあります。春は

りの季節とか申しますが別れの季節でもあるのですね。





昨日は雨の一日でした。

同じリズムでいつやむともなく降る雨は、冬の眠り

から目覚めはじめた万物を、ふくよかに包みこむ

「四温の雨」、、、。


冬と春の境界線などどこにもなく、時に暖かく、時に

寒く、三寒四温を繰り返しながら、静かにゆっくりと

季節は確実に春へとうつろっています。



     夢見つつ深く植えよ(小さきものたちへのブログ)-ニオイスミレ 2009,3,6



夕方、雨の庭にしゃがみこみ、背中を丸め、うつむいた

匂いスミレに気をとられていたら、どこからか懐か

しいの匂いが、、。おもむろに顔を上げると、いつの

満開になっていたサクランボの花の香りでした。


気持ちが沈むと枝垂れ柳のようにだらんとなって、足元

りに目がいってしまいます。空から降ってくるものは

みにあらず、花の香りもほのかに降りそそぐもの

知りました。









バッハのゴールドベルク変奏曲を聴きながら・・・

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     夢見つつ深く植えよ(小さきものたちへのブログ)-2009,3,3
      やっと写せた一片の雪



けさ目覚めたら待望の雪が降っていました。


     ♪雪が降ってきた 

     ほんの少しだけれど

     私の胸の中に

     積もりそうな雪だった♪



たそがれていた

私の胸に

ほのかに白い雪明り

つかの間の春の雪でした。




      夢見つつ深く植えよ(小さきものたちへのブログ)-スカシユリ 2009,3,3
 



きょうのことです。
夕方、別れ際に

「ちょっとそこで待ってて」と言い残し

お花屋さんに入っていった友人。

「遅くなったけどお誕生日おめでとう!」と言って

紅いスカシユリの花束を渡してくれた。


「うれしい!覚えていてくれてありがとう」と、

笑顔でうけとる私。

8歳年下の彼女は、

(私に気を遣わせないようにと)

すかさず、

「年齢から言っても私の方が長生きするんだから

お年寄りには親切にしておかないと・・・」、ですって!


お年寄りでも(自覚がなくて・・・)

うれしい時はうれしいのですよ。

バスの中から手を振る彼女に

声にならない「ありがとう!」

由布院から来てくれた友人に感謝です。










今日は大好きなロシア民謡から「君知りて」クリック)です。

(ロシア国立交響合唱団で聴きました。検索しましたが廃盤でした。)


鮫島有美子~ロシア民謡をうたう

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   梅の花 香をかぐはしみ 遠けども

     心もしのに 君をしそ思う (萬葉集 市原王)


この歌は中臣清麻呂邸で詠まれたとされています。

「梅の花を貴ぶように、お慕いする心がつよいあまり、かえって

遠ざかって失礼いたしました。心はいつもあなたの方に寄せて

いるのです。」というような意味らしいです。


萬葉集に詠まれている梅は百八十首もありほとんど白梅だとい

うことです。バラ科サクラ属の梅は中国の高貴な花として、奈良

時代の終わりにわが国に伝えられ、一番に九州大宰府の庭に

花開いたといわれています。それ以前の歌は教養として詠まれ

たもので、造化、あるいは何かの飾り物の梅を詠んだのではな

いかとのことです。馥郁たる梅の香を詠んだ歌は一首もないとは

驚きです。(西川廉行 『萬葉の花』参照)


「木の花は、こきもうすきも紅梅」と清少納言が言っているよう

に、平安時代になってから紅梅が好まれるようになったとか。



    夢見つつ深く植えよ(小さきものたちへのブログ)-農道にて 2009,2,25


    

長年、梅の花は桜に比べると野暮ったい花だと思っていた。

桜のような可憐さとか繊細さとか、散りゆく華やかさとか物悲しさ

か、そう言ったイメージは私のなかにはなかったのです。花の

好みも歳とともに変わってくるものですね。このごろは遠く

ても近くから見ても無骨ながら風格を備えた梅の木に心

れ、今では梅の花の開花を心待ちにするようになっています。


とはいうものの、有名な梅林に足を運ぶわけでもなく、散歩の

道々、畑のなかで余寒にふるえる白梅を楽しむ程度満足な

す。にぶ色の雲の間から時おり漏れくる明るい陽ざしに、白い

は春の光りを放ち蕾はふっくら丸く気品があり、すでに

にかを抱いているような趣があります。なぜなのでしょう、

梅の花の下で人々がどんちゃん騒ぎをる光見たことがな

ですが・・・。(きっと寒いからでしょうね?)


白梅でも紅梅でも梅がほころびはじめると春はもうそこまで、、。

行きつ戻りつする寒さもあまり苦にならないのが不思議です。
待ちわびる春にふさわしく、梅の花は古くから春告草、風待草、

香散見草(かざみ草)、匂草、初名草などと呼ば、昔の人が梅に

託す春への憧れは、時を経た今もあまり変わらないように思いま

す。







今日の一曲は

ドボルザークの「わが母の教えたまいし歌」です。

どこかで聴いたクラシック クラシック・ベスト101

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     夢見つつ深く植えよ(小さきものたちへのブログ)-農道にて 2009,2,21


  

   

   ふいに

   魂が空に浮遊して

   手元が揺れた

   心ここにあらざれば

   見えども見えず

   白と緑のぺんぺん草は

   一瞬にして

   美しい光りと化したのです。

   

  レンズを通して

  現実とは違う色が、、、、

  驚きました

  これも一つの

  異次元の世界と言っていいのでしょうか?

 








川畠成道の小品集を聴きながら・・・。

フォーレの「夢のあとに」が大好きです。

アヴェ・マリア/川畠成道

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     夢見つつ深く植えよ(小さきものたちへのブログ)-バスの窓から  2009,1,17


  

 

    この先は 声にならない 冬青空 

                      (津沢マサ子)



風のないある寒い朝、バスの窓から見る空の美しさに息をの

ました。「あ、」という一言さえも奪うような冴えた青。

目には見えても透きとおっていて、さわろうとしても手ごたえのな

い、不思議ななにかでこの世界が覆われていることの不思議さ。


まだ言葉を持たない昔の人たちは、この不思議な空間を、「なに

もない」(空)「たましい」(気持)のようなものだと考えていたようで

す。私達の祖先は、この空の色を「あお」「青」と言葉にした。もし

青ではなく「あか」「赤」としていたら、、、、、(この無垢なる世界

にこんなにも心奪われるでしょうか?)。人から見ると幼稚だ

思われるようなことをいろいろ考えていたら、私をとりまく全て

世界が不思議で不思議で、、、。眠れなくなりました。







空が青いのは空気の色だと知った一冊。目に見える

純粋の空色は、絵具のウルトラマリンと同じ色をし

ていて、高い山の上、晴れた日に、太陽を背にして

空を見上げる時に見ることができると、この本に書い

ありました。

常識として誰もが知っていて当たり前のことを知らな

かった私。今頃になって大発見とばかり驚くとは・・・。

空気の発見 (角川文庫 白 124-1)/三宅 泰雄

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夕方、久しぶりに散歩に出ました。久しぶり、という言葉には、不

議な響きがありますね。懐かしさと、ときめきが・・・。


約半年ぶりの農道は、明るい雰囲気に包まれていて、萌え出る

春は、もうすぐそこまで、、、、、。

胸いっぱいに早春の息吹を吸い込むと、湿った土の匂いがかす

かにしてきます。冷たい風も心なしかやさしく感じられ、いたると

ころに春の気配が漂い、春を待つ緊張感が緩んでいくのがわか

ります。


     夢見つつ深く植えよ(小さきものたちへのブログ)-農道にて、セイタカアワダチソウ 2009,2,6



野焼きのあとがりる農道の一角に、焼け焦げながらも、しっ

かりと立つ、セイタカアワダチ草の終焉の姿に、目が釘付けに

なりました。


荒れ果てた田んぼの片隅で、見事なまでに自らをさらすセイタ

アワダチ草の姿は哀れというより、気高さが漂い、美しいもの

を見たときと同じような、深く胸にしみいる、静かな感動を覚

ずにはいられませんでした。


枯れても、焼かれても、身は細っても、根の息づかいさえもうか

えるセイタカアワダチ草が、平然と立っていられるのは、豊か

の力に支えられているからなのでしょうか。

思考力を持たない冬枯れの雑草は、外の世界に向けられてい

た私の心を、内へと引き戻していきました。










久しぶりに聴くクレンペラーのマーラです。

(実際聴いたのはコンセルトへボウ管弦楽団の

ライヴ盤ですが検索できませんでした)

マーラー:交響曲第2番 クレンペラー(オットー)
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     夢見つつ深く植えよ(小さきものたちへのブログ)-水仙 2009,2,4
      
     

水仙は、別名雪中花と呼ばれ、すっと伸びたしなやかな茎

にシンプルな白と黄の装いが、いかにも冬の花らしく、清ら

かで愛らしいですね。

伏し目がちにうなじを見せる花首が、かすかにゆれ、気品ある

甘い香りが、ひんやりした空気のなかにたちこめて、いち早く

季節のれを告げています。


我が家の水仙は、さくらんぼの根元に咲く、お日さま不足の

ひょろひょろとした花なの、まことに楚々として,ひっそりと

咲くのです。かえってそれがいいのかもしれません。匂い

ったばかりのりはういういしく、一輪一輪の花の表情は美

しく、「あぁーいい匂い」と言いながら、座り込んで見入ってし

まいます。


花はひっそりと一輪咲いているほうがいいですね。遠くから見

るより近くでじっくり見ると、その花の持つ本当の美しさに胸う

たれます。


   しろがねの台にこがねの盃(さかづき)の

    花はいはずと人やすいせん (四方赤良)


(人やすいせんとは、、遊び心があって洒落た歌(狂歌)ですね)


唇にやさしく触れる花びらを盃に、芳醇な日本酒を満たし、

いつしか、魔法の水に酔いしれながら、春を待つのも

あっていいかも・・・。







  
      夢見つつ深く植えよ(小さきものたちへのブログ)-クリスマスローズ(バレンタイングリーン)2009,2,1

    12月の初めに咲いたバレンタイン・グリーンは

   清らかな白い花でした。いつの間にか色に染まって・・・

 


凍てつく冬の寒さに耐えながら、けなげに咲くクリスマス・ローズ

は、いち早く春の訪れを告げてくれる喜びの花です。

思いがけず、十二月の初めに真っ白な花を咲かせたバレンタイ

ン・グリーンが、いつの間にか、うす緑や赤褐色に花を染めなが

ら、いまなお、身じろぎもしないで咲き続けています。


キリスト誕生の日、天使は一人の少女にキリストへの贈り物

て、白いクリスマス・ローズの花を、そっと手渡しました。

キリスト誕生にちなむ「聖なる花」は、香りさえ聞えてこない

「沈黙の花」ですが、静かに向き合っていると、訥弁ながら、胸

に秘めた何かを語りかてくるよう気配がして、心うたれ

ます。