N e w  Y o r k B l o w -NYでもタコ焼きを焼く英国人へ- -487ページ目

パンケーキとホットケーキ


週末に相方が仕事から解放されて帰ってくるので、
今日はスーパーで小麦粉、ベイキングパウダー、バナナ、
ブルーベリーを買って来た。
久し振りに朝食にホットケーキを作ろうと思ったからだ。

近頃仕事で疲れまくっていてガイジンなのに、
日本人張りの働き蜂になっているのだ。
働いて働いて働きまくった後、
疲労と冬の寒さにやられて死んでしまうのだ...悲劇。
なーんて事の無いよう、適度に餌を与えておかねば。
(って言うと、まるでペットだ)

たまに怠慢して遅起きした朝食を作らなかった土曜、
大通り沿いのダイナーに行って、ベーコンエッグやオムレツを食べる。
相方は卵料理でなければ、大抵パンケーキを頼む。
外人の子供の頃に結構パンケーキを食べているらしい。
日本では、毎日の様におやつとして食べる事は少ないが、
さすがガイジン。食ってるねー。

こんな日は時々互いに慰労し合う様に、
オムレツを作り、トーストを焼き、コーヒーを入れたり、
パンケーキを何色か焼いて、コーヒーを入れたりと、
相手が起きて来る迄に用意する事がある。
相方とやっていくに当たって、これが必要だと思っていたが、
いざやってみて、相方はこういう事を普通に出来る人だったと感じた時、
当たりくじが当たった!!と思った。
見える形で互いを思いやる気持ちが普通に持てる人は、
そうは居ないからだ。

普段からもっと作ってあげたいパンケーキだが、
ずっとベイキングパウダーが切れていたので、暫く作れなかった。
パンケーキミックスはアメリカでも売ってるが、
厚さが薄いので1度買ったきり。
薄~いパンケーキよりも、もっとふっくらした厚みの有る、
日本語でいう「ホットケーキ」を作りたいのだ。
漸く、ホットケーキを作れる環境がそろったのだ。

昔伯父の家に来ていた友人のおじさんはシェフだったらしく、
(後日知ったが、帝国ホテルの総料理長だったらしい。ヒエ~)
伯父の家に来る時にはいつも当時珍しかった生クリームのケーキや、
(バタークリームじゃない)
クッキー等のお菓子を自分で作って持って来てくれた。
暫くはそれがそのおじさんの手作りだとは知らず、
何処で買ったのかを聞いたら手作りだと言われたので、
(自分の小遣いで買いに行くつもりだった。所詮無理な話)
子供でも簡単に作れるお菓子を教えてくれと頼んでみた。
それで教えてくれたのが、ホットケーキだった。

教えて貰いながら作ったはホットケーキは、
ふっくらしてほんのり甘い、文句無しの贅沢なおやつだった。
当時ケーキと名のつくお菓子の手作りは滅多に無く、
パンピーはパルナス(懐かしい!!)不二家等で買うのが普通で、
オーブンの普及していない時代に、
簡単に作れるケーキと名の付く物は、ホットケーキ位。

日を改めて来たおじさんは、作る時にバニラを入れる様に教えた。
その時おじさんは、態々バニラを持参してくれた。
バニラエッセンスすら何処に売ってるか分からない時代に、
小枝みたいな本物のバニラを沢山持って来てくれ、
そして細いバニラを切り開いて中を出す方法を教え、
粉と水分の比率等をきちんと計って教えてくれた。
そして焼くと、何度も鼻をクンクンしてしまう程に、
甘い甘い香りがキッチン一杯になった。

火加減も裏返すタイミングも細かに教えて貰えたので、
ふっくらと厚みの有るホットケーキが焼き上がった。
そしてこれまた当時は珍しかった、
カナダ産のメイプルシロップも持参してくれていて、
バターを乗せた上に惜しげも無くたっぷり掛けて食べると、
天にも昇る幸福感に一瞬で満たされた。
こんなにもおいしいお菓子があるのかと、子供乍らに驚愕した。

未だにこの時のレシピで作るホットケーキは、
相方にヒットしている。
ブルーベリーが良いか、バナナが良いかを聞いてから、
作ろうと思う。
多分、相方は「ワンワンッ!!」と犬のマネをし乍ら、
甘い匂いを嗅ぎ分けて降りて来るに違いない。
そして、隣のフィオナも匂いにつられてやって来るだろう。