撮影日:2024年5月24日

場所:一ノ倉沢出合、芝倉沢出合




サンカヨウ

メギ科サンカヨウ属の多年草です。


草丈:30〜70cmほど。

葉:2枚付きます。カニコウモリの葉に似た形状で、腎円形。下の葉の方が大きく、深い切れ込みがあり、不揃いの鋸歯があります。

花:花弁萼ともに6個で、萼は開花早々に落下します。茎頂に数個、花径2cmほどの白花を付けます。雄蕊も6個です。

花期:5〜7月

分布:国内では本州中部から北海道。国外ではロシア、サハリンに分布します。高山植物に該当し、標高の高い涼しい山地や亜高山帯に自生します。


なお、サンカヨウの花は純白ですが、低温かつ雨に一定期間晒されるような適度な条件に恵まれると透明な透ける花に外観上変わります。

元々白花には発色成分が含まれておらず、取り込まれている空気によって光が乱反射を起こすことで、私達には白花に見えているのですが、雨降り続きで花弁に水分が吸収されて空気に置き換わると、光の乱反射がなくなり、本来の透明な状態に見えるようになるということなのだそうです。


また、サンカヨウは山荷葉と漢字では表記しますが、この荷葉がハスの葉を指していて、山に生える蓮の葉というのが、名前の由来であり、ハスの葉の形状に葉が似ています。


ただ、1枚目の写真のようにカエデのような切れ込みのある葉の付いたサンカヨウが見つけられたのは、普通のことなのかどうなのか?に関してはとても興味があります。

→これに関しては、どうもキレハサンカヨウということになるようです。ごく近いエリアに2種のサンカヨウが存在するというのも面白い。


花期を5〜7月と記載しましたが、1週間で散ってしまいますから、良い状態の個体に出逢えたことに、大興奮の日でした。谷川岳は素晴らしい👍