夢の泪② | SNEEUWDRUPPEL

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BLEACHとギタ友と*pnish*が好きな人のブログ

『夢の泪』

東京楽から1カ月が経とうとしていますね。。

大変遅くなりました。

細かい感想を書いてみます。

 

ちょっと記憶がおぼろげなので、

主に劇中歌に沿って振り返っていく感じで。

記憶違いがあったらすみません。

 

以下、作品の内容・ネタバレを大いに含みます。
公演は終了していますが
今後どこかで観るor読むかもしれない方へ
いちお注意喚起。

 


【第1幕】

 

~1場~

開演前、セットの丸い穴は何を表してるのかしらと思いながら…

初っ端、歌で始まるの楽しくて良い。

最前でヒャーwwってなってました。
明るい曲調で、観劇前の緊張が一気にほぐれて

舞台に引き込んでくれる。

 

腕利きの弁護士さん二人には

ピッチが高かったのか、歌いづらかったのか…

うーん。。となりつつ。

 

先に書いちゃうけど

『空の月だけが明るい東京』

最後の9場の曲と対になってるの、イイ。

あと最初のシルエットの演出が格好良いんですが、

パッと見で土屋さんと分かるシルエットが、好き。

 

~2場~

『わたし、判らない』永子ちゃん。

状況説明と自己紹介が判りやすくて助かる。

耳に残る曲。

公演期間中は時々口ずさんでたな~( *´`)

 

謄写兵だった田中さん、物語終盤と比べると

兵役が抜けきってない固さが見て取れて良き。

特徴の無い顔イジりが面白かった。

 

法律事務所の歌もけっこう好き。

個人的に、ふにゃ~っと後ろに

のけ反る田中さんが好きでした。

永子ちゃんと振りが違うんだな~って。

 

歌い切らないうちに次の台詞が始まるの、

🎸おしゃやアフトの話を聴いて

なるほどなぁと思いました。

歌の余韻には浸らせない。

劇中歌はあくまで台詞、芝居の一部という話。

 

ところで

菊治が永子ちゃんの顎をチョコチョコってやるの

気持ち悪くて嫌だったなぁ(苦笑)

 

全体的に、私は菊治が好きになれなかった。

戯曲を読んだときは特に何も思わなかったというか

印象が薄かった記憶なんですが、

ラサールさん演じる菊治は

コミカルさが増したのと、

欲深い愚かな日本人感が如実に表れていて

生理的に無理!って感じでした。

良く言えば、お見事。

悪口じゃありません。

 

で、歌い手2人が登場。

ナンシーとチェリーの罵り合い、

あれミスらないのすごいww

テンポ感と出だしのテンションがめちゃくちゃ大事だと思うので、

お二人ともすごいなぁと思いながら観ていました。

 

意外と仕事ができる田中さんが良い。

二人のメイク(口紅)が対になってるのも地味に好きでした。

横に広いチェリーさんと、縦にちょこーんのナンシー。

かわいい。

 

『酒のしずくは夢の泪』。

作品タイトルが入ってる。

歌詞見返したいなぁ。

ウイスキー呑んだナンシーチェリーの酔いっぷりがすごいんよ(笑)

この曲も最前列は大迫力で楽しかった。

 

曲中で走ってきて手紙を渡す旺史郎くん、とても良い。

土屋さんがアフトで話してた、

ナンシーさんが酔って尻もちつくていで一段下がることで健(旺史郎くん)の動線を確保してるって話が好き。

ちょうどその日、尻もちつくの上手いなぁと思っていたので( *´艸`)

 

そして登場する秋山さんの凄い形相、めっちゃ面白い。

秋子さんの名推理が気持ちいい。

 

秋山奈津子さん、とても好きでした。

声とか、顔芸とか←。

弁護士としていろんなものを背負っている秋子さんの、強い意志とか、覚悟とかが、ひしひしと感じられて。

ステキでした。

 

あ、あと唯一、菊治を好きになれたのは

あの手紙を「恋文…のような物かな」

って言ったところ。

 

~3場~

居眠り酎さんが面白過ぎた。

さすがです。

 

『丘の上の桜の木あるいは丘の桜』

話の内容的にそれはそうなんだけど、

曲のタイトルのセンスが良いよなぁ。好き。


ナンシー理子さんとチェリー桃子さんの

歌声がきれいで素敵。

聴き入ってしまう。

ちょっと長いなぁと思ったけど←←

 

何故ちょいちょい

「ひょっこりひょうたん島」の曲が

引用されてるんだろうと思ってたんだけど、

井上さんが書いてたんすね。

無知でした。

 

ちょっとうろ覚えなんですが

「旦那に差し入れする為ならいくらでも囀るわよ」

的なナンシーの台詞が愛おしくて好きです。

 

『わたし、判らない(肉団子の巻)』

犬の肉ってどんな味なんだろ…。

健くんと永子ちゃんのシーン、全部好きだなぁ。

甘酸っぱい。

 

あ、健くんの分の名刺は無いっていうところも面白かったな。

走るのが速い。

 

『新橋ワルツ』

韻を踏んでるの楽しかった。

(感想薄っ)

 

~4場~

『こころやさしき君よ』

秋子さんの演説の力強さが好き。

あと後ろで踊ってる皆さんがかわいい。

 

襷とか募金箱に貼ってある

「東京裁判日本人辯護団」の文字が

一人ひとり違うの細かくていいなぁ

と思ったんですけど、

もっと細かいことを言うなら

田中さんの文字が誰よりも綺麗だったら

もっと良かったなぁなんて思ったりしました。

 

~5場~

きました。推しの出番です。

GHQの衣装がとてもよくお似合いです。

脚が長いな。かっこいいな。

 

『うるわしの父母の国』

キャリフォルニアから見ていた時は美しい国だったのに…

日本の姿を憂うビル小笠原の眼差し。

歌い方とか、間の取り方とか、表情とかから、

いろいろ想像できる、感じられる

土屋さんのお芝居が、

素敵だなぁって思う。

 

英語を話す土屋さんも新鮮で楽しい。

ビル、駐屯先の日本人とも仲良くやってるんだろうな

って想像できる感じがまた良い。

そして伊藤親子(主に菊治)へのリアクションがおもろい。

 

相手の目をしっかり見て、話を聴いて、

はっきりと、誠実に話す、

思慮深く聡明なビル小笠原が好き。

こんな風に人と話せたら素敵だよなぁって思う。

 

押し引きの”押し”強めな感じ、

アメリカ育ちの設定と相まって

とても良きでした。

 

なぜのお嬢さんと話した後、

しばし無言で座っているビルがこれまた良い。

永子の姿に何か希望みたいなものを見出して

再び歌うビル。

これで1幕が終わるの、最高でしょ。

 

 

【第2幕】

 

~6場~

『永子の朝の唄』

幕間でラサールさんが机の上に寝てるの

全然気づかなかったんよね。笑

ちゃんと挨拶する伊藤親子にほっこり。

 

『相棒ソング』

唯一親子が笑顔で歌える曲ということで

キャストさんが好きだとおっしゃっていましたね。

軽快な曲調で、楽しそうで良いですが。

 

私的には

急に夫婦がイチャつき出して何だかなぁ(苦笑)

って感じがしたり。

菊治が妻を護った話自体は良い話なので、

菊治の芝居のもっていきかた次第じゃないかなと思うんですけど。はい。

 

『いま、ぼくは感じる』

旺史郎くん迫真の。

大人たちが代わるがわる健くんに説明して、

それを聴いている健くんの表情。

国の勝手で、理不尽で、

おかしいことは解るのに、

どうすることもできない。

やるせない。


上手端に座ってる旺史郎くんがまた。

しんどい。

 

田中さんの調査で段々明らかになっていく

丘の桜のエピソードも

作品の一つの軸となっているのが

話の作り方としてとても良いなぁって思う。

ここら辺から田中さんがとても人間味を帯びてきていてよい。

 

~7場~

焦っている勘違いビルがかわいい七場冒頭。

勘違いと気づいてあッてなるビルが好き。

 

永子の疑問や言い分を否定せずに

理解・同調して話してくれるビルが本当に素敵。

話しながら、永子と目線が合うようになのか、

リラックスするようになのか、低い位置で座って話してくれるのもイイんです。。

 

シャンハイムーンしかり、

自分の生い立ちを話す土屋さんが好きでね。

おけぴさんのレポートで

「ビルの記憶が口からポロポロとこぼれてくるような体温のある言葉。」

って書かれてたのが凄く素晴らしいと思って!!

体温!それ!!

土屋さんの、役の背景や人間味や温かみが感じられるお芝居が大好きなんです。

 

『永子の朝の唄 その二』

ビルとの会話を経て、何かを決意した永子ちゃん。

永子ちゃんの成長物語もまた、作品の一つの軸。

瀬戸さんの真っ直ぐな眼差しやよく通る歌声が

永子ちゃんにぴったりですね。

 

~8場~

闇市の摘発で赤ん坊が刺殺されてしまった事件、酷だったなぁ…。

 

戦争に関する資料が終戦間際に燃やされてたり

米国に利用されてたりした話に関しては

秋子さんの叫びを通して井上さんの憤りを感じた。

 

『丘の上の桜の木あるいは丘の桜』

今までのいきさつを全部聞いてからもう一度聴くと

感じ方や見える情景がまるで違っていて、面白いなぁと。

じんわり。

 

~9場~

10年後のビルも素敵です。

眼鏡、大好評でしたね(笑)

私は菊治に向って眼鏡をクイっと上げて見せるところが好きです。

何言ってんのか分からない酎さんへのリアクションも大好きでした。

あ、あと”ビル”で笑っちゃうビルも凄い好き。

客席みんな笑ってて嬉しかったな。

 

10年経って

登場人物たちが上手いことまとまって

楽しそうなのは何よりなんですが。

 

『空の月だけが暗い東京』

明るい曲調なのになぜかしんどくて。

凄く重い打撃をくらった感覚。

うまく言えないけど。

菊治の言動とか、秋子の言葉とか、

最後の演出に、いろいろ込められてんだよな。

うまく言えないけど。

 

改めて、すごい作品だったな。


久々に頭から思い返してみて、

やっぱり、観客として

感じるものや受け取るものが

とてもとても大きかったなと、思います。

 

『夢の泪』

これからも

大切に演じ継がれる作品でありますように。

 

ありがとうございました!

お疲れ様でした!