キプロス問題を追う:イギリスの論調とドイツの論調に違いを見る | SMART広報『蛙の目』

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まずイギリスのフィナンシャルタイムスの主張、かなりドイツのメルケル首相に対して攻撃的論調です。ヨーロッパにおける南北問題という視点

[FT]キプロス救済の過ちが映す南北欧州の断絶  :日本経済新聞

キプロスは特に大きな問題だ。よく知られるように、同国銀行はロシアの不正な資金の避難先になっている。キプロス経由で「往復」する資金、すなわちロシアからいったん持ち出され再びロシアに戻る資金の額から、キプロスの銀行業界が猛烈な勢いで資金を洗浄していることが分かる。10万ユーロを超える預金に税を課す方法は、違法なロシアマネーを狙う効果的なやり方に見える。一方で小口の預金者にも課税を求める不可解かつ危険な判断は、苦境にある欧州南部の「普通の人々」への同情の念さえ尽きてしまった証しだ。


"理屈の上ではドイツのアンゲラ・メルケル首相など欧州の首脳は、何とか負担を求めずにキプロスを救済しなければ、欧州各地で取り付け騒ぎが生じ、自国の銀行さえ破綻しかねないと有権者に主張できたかもしれない。実際には、そうしたところで有権者の怒りや無理解はさらに強まった可能性が高い。"


つぎにドイツのフランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥング。キプロス危機の前の記事(3月15日)ですが、姿勢はよくわかります。

[独FAZ]緊縮緩和は誤った選択 厳格な財政協定導入を  :日本経済新聞

欧州連合(EU)には有害な緊縮策と有益な成長路線の2つの政治的な選択があるかのようだ。緊縮策を選ぶと、あたかも悪い手札を持ったかのように受け止められ、成長の邪魔者と後ろ指をさされる。メルケル独首相は改革を迫ったことで、他のユーロ圏各国を危機に押しやったといわれている。  

緊縮は経済によくないというのは言い逃れだ。仏政府が吹聴する「賢く節約」「成長に配慮した財政健全化」との提案はあまりにずうずうしい。  

歳出を減らす気がないという点で不届き千万なだけではない。オランド仏大統領は必要な経済改革を全くやろうとせず、緊縮策をののしるばかり。

「なにもしない」と宣言しているのに等しい。  

EU首脳会議はいつも通り美辞麗句で締めくくり、フランスやスペインの財政再建に時間的な猶予を与えることを地ならしした。これは「成長配慮の財政再建」ではなく、古い財政的な過ちを続けることを意味する。  

初志貫徹して厳格な財政協定を導入すれば、中期的な成長を後押しできる。だがバローゾ欧州委員長の考えは異なる。政府のお金で目先の成長をなんとかしようとしている。そんなことを安易に求めるのは他人のお金を配るのが好きだからだ。

このように読み比べてみると新聞は反権力と言われますが、意外と愛国的なのだとわかります。そしてドイツのメルケル首相の強い信念のもとにキプロス支援の条件として預金課税が出されていることがわかります。

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